3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

人には言えない悩みのお話「おしっこちょっぴりもれたろう」

こんにちは。

よしお兄さんの最後を見届けようと思っていたのに、春休みのイレギュラースケジュールに惑わされてまんまと見逃してしまったくるみです。

 

さて、今日は少し恥ずかしいお話を。

(シモのお話なので、苦手な方は読まないで下さいm(_ _)m)

 

ひめの卒園式後に保護者の懇親会(という名の飲み会)がありました。

そこで盛り上がった話題、それは一体何でしょう?

 

それは……

 

尿モレの話でした。

 

こんな話で盛り上がるなんて、20代では考えられませんでした。

もしかしたら同じ年でも独身や出産経験のない方は考えられないかもしれません。

私自身、RIKACOさんが爽やかさを装ってCMしているのは他人事で、こんなに早く我が身に降ってくるとは思いませんでした。

(ましてやこんな話をブログで公開しちゃうなんて(苦笑))

 

30代以上の出産経験者、さらに2、3人目を産んだ方には共感していただけるかな…

 

妊娠中のマイナートラブルはあげるとキリがありませんが、中でも私が困ったのが尿モレでした。

3人目の妊娠中、風邪をひいてしまい、咳が止まらなくなり、その咳に伴う尿モレが半端なかったのてす。

 

寝ている間咳込むと、必ずといっていいほどモレるので、最大容量の吸水パッドを使っていました。

少容量のものだと、夜中に何度も替えなければいけないために起き上がらなければならなく、睡眠不足になり辛かったのです。

 

夫に吸水パッドを買ってきてもらうようにお願いしたところ(具合が悪くお願いするしかなかったので)、夫が行ったドラッグストアには少容量のパッドしかありませんでした。

夫が店員さんにもっと大容量がないのか聞いたところ(夫はそういうことに恥じらいを感じない人なのです)、「そんなに必要ないですよ。この容量で充分なはずです」と言われ、夫婦で苦笑いするという事件がありました。

 

そんな話をして盛り上がった飲み会。

なぜこんな恥ずかしい話で盛り上がれたかというと、それは、その場には出産による尿モレ経験者がたくさんいたから、です。

 

同じ悩みを共有するもの同士は話も弾みます。

 

今日の絵本は正にそんな絵本、その名も「おしっこちょっぴりもれたろう」です。

 

困ったことはみんなある

ぼく、おしっこちょっぴりもれたろう。

パンツにおしっこがちょっぴりもれちゃうから、いつもお母さんに怒られる。

でもみんな隠しているだけで、もれたろうなんじゃないの?

ユーモアの中に、深いテーマを感じる絵本です。

 

パンツ姿の男の子がパンツを覗き込む、というわりと衝撃的な表紙です。

名前も「もれたろう」。

最初から子供の心を惹きつけること間違いなし!

 

もれたろうくんはパンツを乾かす間、自分と同じ悩みを持つ仲間を探しに行きます。

すると、さまざまな違う悩みを持つ人に会うのです。

みんなそれぞれその人にしかわからない困ったことがあると気付くもれたろうくん。

 

周りはみんな幸せそうでいいなと思っていたら、意外とみんないろいろ悩んでいるものだと気付くことって成長過程でありますよね。

それをおしっこで惹きつけつつ、ユーモアたっぷりに教えてくれるというステキな絵本です。

さすが、ヨシタケシンスケさん!大好きです。

 

うちの子たちは「けっこうもれたろう」くんの登場に爆笑。

 

私は、お母さんの迷惑顔や濡れてないかな〜と覗き込むもれたろうくんが好きでした。

 

おしっこけっこうもれ子だった私は、今後の人生に向けて、尿モレ体操頑張ります。

おしっこちょっぴりもれたろう
 

 

 

子どもの最大限を引き出す"好き"の威力「あかがいちばん」

こんにちは。

まだダウンコートをクリーニングに出す勇気が出ない寒がりのくるみです。

 

昨日、ひめの洋服を通販で買いました。

幼稚園は制服だったので、あまり服を買わずにすんだのですが、入学するにあたり、着ていく服がない!と慌てて買い足したのです。

 

サイズ感などを実際に見て買いたい気もしますが、子連れで買い物に行くのはとにかく大変。

通販、本当に有り難いです。

 

欲しいものが色や種類で検索できるし、写真を見てコーディネートできるし、違うブランドのものもいっぺんに買えるし、1回寝かせておいて本当に必要か考えられるし。

外ではゆっくり買い物できない子育て中の強い味方です。

 

そんなこんなで通販サイトでひめの服を選んでいた私。

どんな服を買おうか悩みます。

子供の頃、母に「ピンクは似合わない」と言われ続けたことを今だに根に持っている私は、子供には好きな服を着て欲しい気持ちがあります。

 

でも、やはり、完全に自由に選ばせるわけにはいきません。

 

春から学校に行くのに厚手のニットを選ばれても困るし、学校にフリフリのワンピースやタイト目のスカートも困ります。

半袖はあるから今はいらないし、値段が高いものも困る…逆に安すぎて生地が薄そうなのや、洗濯しにくそうなものもダメ…

1つの色ばかりでも合わせにくいし、派手な色ばかりだと変わり者になっちゃう。

はおり物が1つもないのは困るし、たくさんは要らない。

 

結局いろいろ制限してしまいます…

服って、意外といろいろ考えながら選ぶものですね。

 

そんなわけで、私が候補を複数選んで、そこから選ばせる形にしました。

 

すると、やはり、私が選ばないような選択をするのです。

当たり前ですが、子供でもしっかりと自分の好みがあるものなんですね。

勝手に決めないで良かったです。

 

そんな今日の絵本は、好きなものを身につけていたい女の子のお話です。

 

 

子どもの最大限に引き出す「好き」の威力

お母さんは全然わかっていないけれど、赤はとっても素敵な色。

赤い靴下を履くと高く飛べるし、赤いパジャマはおばけを追い払ってくれる。

誰がなんて言ったって私は赤が大好き!

赤が大好きな女の子の気持ちを真っ直ぐに表した絵本です。

 

初めに真っ白なページに1行。

おかあさんったら あかのこと、 なんにも わかってないんだよ。

そして、女の子の独白が始まります。

 

女の子は赤が大好き。

高く飛べたり、強くなったり、美味しく感じたり。

赤は自分を変えてくれる素敵な色なのです。

それなのに、お母さんが他の色のものをすすめてくることが、女の子は不満です。

 

その不満を女の子が、女の子の言葉で、私達に教えてくれているような構成のため、子供の気持ちがストレートに伝わってきます。

 

さらに、赤い靴下を履いたときの躍動や、赤いヘアピンを付けた時の幸せそうな表情を見ると、女の子にとって赤がどれほど特別な色なのかがよくわかります。

 

こんなに幸せそうなら赤いもの身につけさせてあげなよ!という気持ちにもなるけれど…

 

いやいや、お母さんの言い分もわかることばかりなのです。

黄色いパジャマの方が暖かいから、とか、赤い手袋はもう穴が空いているから、とか…

実用性って大事です!

 

そして、子育てではこんなことが多いなぁと思い至ります。

子供の自由に好きにさせてなあげたいけど、危ないとか、後で困るとか、正当な理由で親は修正したくなるものです。

 

でも。

自分の力を最大限に発揮して、幸せそうな女の子を見ると何が子供にとって良い選択なのか考えさせられます。

「好き」の威力ってすごいです。

 

子供の気持ちを聞いて理解して寄り添ってあげることの大事さを思います。

 

でも、やっぱり全部は無理だなぁ…

 

ちびのボタン嫌いも否定したり説得したりせずにゆっくり聞いてみようかな。

あかがいちばん 新装改訂版 (海外秀作絵本)

あかがいちばん 新装改訂版 (海外秀作絵本)

 

 

始める前からあきらめるのかい?「ホームランを打ったことのない君に」

こんにちは。

無事卒園式を終え、やっと入学式に向けて準備する気になってきたくるみです。

 

先日テレビをつけたら、イチローさんの引退会見をやっていて、思わず見てしまいました。

野球に興味がない私でも知っている、数少ない野球選手であったイチローさんですが、いつ見ても独特な話し方をしていて興味深かったです。

記録よりもこの1年間が誇らしいというお話を聞いて少し考えてしまいました。

 

体を使って仕事をするスポーツ選手は、自分の身体に生じる怪我、疲労、老化、などの避けられない問題と向き合い、メンタルも気遣いながら技術面も磨いていかなければなりません。

その難しさを思い、改めて全てのスポーツ選手に敬意を払いたい念を抱きました。

 

たくさんのネガティブ要素とうまく折り合いをつけて、自分を信じて努力するのでしょう。

 

今日はそんなスポーツ選手に憧れる野球少年のお話です。

 

始める前からあきらめるのかい?

野球の試合で打てずに落ち込んでいたぼくは、コンビニで知り合いの野球青年仙ちゃんと会い、2人は野球について熱く語り合います。

「打ちてえなあ、ホームラン。一生に一度でいいから、でっかいのをな。」

夢に挑み続ける勇気をもらえる絵本です。

 

安打、セカンドゴロ、246のダブルプレー

野球をほとんど知らない私には、ちんぷんかんぷんの野球用語が出てきます。

同じく野球を知らない子供たちもきょとんとしていました。

 

でも、打つことを期待された打席で打てないどころかツーアウトをもらってしまった、という状況がわかれば大丈夫。

まあ野球をやっている方が間違いなく気持ちがわかり、深く読めるとは思います。

 

野球を知らない私は、まず、ホームランを打つことってそんなにも大変なことなんだ、と驚きました。

バレーボールでサービスエースをとるくらいの感じ(バレー部だったのでそんな例えですみません…)だと思ってました。

でも。

考えてみれば、野球って1回の試合で立てる打席も少ないし、ピッチャーも全力で投げている中で、あんなに大きく飛ばすことなんてなかなかできるものじゃないんですね、きっと。

打ちにいってはいけない戦略的なものもあるのかもしれませんし(全然違ったらすみません)。

 

練習だと打てるという仙ちゃん。

はあ…そういうものなんだ…

 

そして、球場で選手の打ったホームランを目にした時の話から、ホームランがどれだけ仙ちゃんにとって心奪われるものなのかということがわかります。

野球の細かい事情はとにかく、ホームランを試合で打つとういうことの持つ魅力と難しさとを理解できればいいのだと思います。

 

とても難しいことだけれど、憧れていること。

それは、野球に限らず誰もが持っていることでしょう。

 

大人になった私は当事者意識を持たず、憧れを憧れとして楽しむことに全く抵抗がありません。

でも。

始める前からあきらめるのかい。

仙ちゃんの言葉が刺さります。

 

憧れているだけじゃなくて、目指してみようよ!

そんな風に背中を押してくれる絵本です。

 

 

 

文の感じなど、小学生くらいの大きい子の方が向いているかもしれません。

大人も是非。

ホームランを打ったことのない君に

ホームランを打ったことのない君に

 

 

地球の美しさを肌で感じられる絵本「いろいろいっぱい」

こんにちは。

昨日は幼稚園のお弁当が最後の日でした。最後の体操、最後のスモック、最後のお弁当…毎日少しずつ最後を感じる幼稚園生活に、毎日泣きそうになるくるみです。

今日は最後のバスでした。明日はいよいよ卒園式です。

 

週末にひめのランドセルの置き場所を確保しようと、部屋の模様替えをしました。

 

ランドセルって大きい。

このままじゃ入らないから要らない物を捨てよう!とひめと整理していたら、ふつふつと片付け熱が湧いてきました。

 

家で作った工作、見なくなった雑誌、知らないキャラクターのキーホルダー、こわれた文房具…よし、どんどん捨てよう!

 

ついでに私も家のものを。

使わない調理器具、貯め過ぎた紙袋や輪ゴム、ポストカード、本のしおり…

 

集まったゴミの小山を見て、しばし呆然。

ここ数年でかなり断捨離したはずの家の中にもまだまだ不要な物がたくさんあります。

 

人間はなんて多くの無駄な物を集め、捨てるのだろう…

 

こんなに資源を無駄にしている動物は他にいないだろうな…

と、しみじみ思います。

「足るを知る」生活に憧れます。

 

そんな今日は地球の他の生物のことを考えられる絵本を紹介します。

 

うつくしい模様を見ていたい

「地球には何種類の生き物がいると思う?」女の子が語りかけます。

ひとつ、ふたつ、みっつ…いっぱい!

砂漠や海の底、ジャングル、土の中、私達が知っているものから知らないものまで、地球には数えきれないほどの種類の生き物がいます。

鮮やかな美しい絵と優しい語り口によって生き物と共存する人間のあり方を考えさせられる絵本です。

 

エコ、環境保護、もう誰の頭の中にも定着したように見える現在でも、まだまだたくさんの資源の無駄使いをしている私達。

 

地球環境破壊に警鐘を鳴らすものはたくさんあり、その中には極論で脅したり、過去の過ちを責め立てるものもあります。

 

けれど、この絵本は優しい言葉遣いと、絵の美しさによって、そっと囁いてくれるような絵本です。

 

たくさんの種類の植物や動物が描かれた色鮮やかで美しいページが続き、ぽつんと女の子が1人だけ描かれた最後のページへと進んでいきます。

 

印象に残った1文。

すべての いきものが ふくざつに からみあって、

ひとつの おおきくて うつくしい もようを 

おりあげているようだ

この絵本を見ていると地球の美しい模様を守りたいという気持ちが自然と湧いてきます。

なぜって絵が美しいから。

 

ひめやちびはうさぎやぞうなど、それぞれお気に入りの動物が出てくると指さして喜んでいました。

あとがき好きのにーさんは、あとがきの説明文を黙々と読んで満足の様子。

 

私はこの50年間で新しく見つかった生物がたくさんいることに驚きました。

図鑑を見たりネットで調べて、全てを知ったつもりになる私。なんて浅はかだったんだろう。

世界にはまだまだ未知のことがたくさん。

 

人間が他の動物を絶滅させてきたのは、もう日本など存在しないほどの大昔からであり、人類は、農耕生活を選択したことによって生態系破滅の後戻りできない道を進んできたらしい…

 

話題の「サピエンス全史」を読んでそのことを知り、絶望のような開き直りのような気持ちにもなったけど、どんな状況でも今できる最善なことをやるしかないのです。

 

科学者でも政治家でもない私は最善なことなど考えも及ばず…

とりあえず、「足るを知る」生活を目指すとします。

 

難しいことは考えず、美しい絵を見るだけでも楽しい絵本です。

 

いろいろいっぱい―ちきゅうのさまざまないきもの

いろいろいっぱい―ちきゅうのさまざまないきもの

 

 

上の子の気持ちがわかる「フランシスのいえで」

こんにちは。

もうすぐ卒園式。ひめの卒園が淋しくて仕方ないくるみです。

 

あまのじゃくでこだわり屋のにーさんの4年後に産まれたひめは、素直で天真爛漫。

浮き沈みがあまりなく、だいたいいつもご機嫌で、沈みやすい私を癒やしてくれました。

ちびが産まれてもそれほど心乱すことなく、家族として受け入れ、可愛がってくれています。

 

たまに嫌なこと、辛いことがあるとメソメソ泣きます。

嫌なことはいくら励ましても、なだめても、やりたがらない頑固さはあるものの、メソメソ泣くのが可愛くて、付き合ってあげたくなります。

(にーさんは嫌なことがあると当たり散らすタイプです…)

 

自分はどうだったかな、と思い返してみると、自分の殻に閉じこもるタイプだったと思います。(小学校の記憶しかありませんが)

嫌なことがあると、誰とも口を聞かない、食事もボイコット、布団をかぶっている、という…。

心配して話を聞きにきてくれた親にも「話したくない」と言っちゃうような…

 

可愛くないな、と思います。

しかし、三つ子の魂百までとはよく言ったもので、今も同じようなものです。

何でも溜め込む根暗です(笑)

 

今になって思うのは、不満や辛さを感じたら、可愛く訴える、というのが1番助けたくなる表現方法だということです。

 

いや、そんなことは前から知っていたかもしれません。

知っていてもなかなかできないのです。

 

それが天性でできるひめが羨ましく、このまま変わらないで欲しいなぁ、と思います。

 

今日の絵本のフランシスの表現方法もなかなかです。

 

こんな家出だったらして欲しい

フランシスの妹グローリアはまだ赤ちゃん。

グローリアのおかげで、フランシスの生活は思うようにいかなくなりました。

着たい服は着られないし、食べたい干しぶどうは食べられない。

もう家出しちゃおうと思い立ったフランシスでしたが…

家族の温かい会話が心に残る1冊です。

 

赤ちゃんは手がかかる。

お母さんだって精いっぱいやっているんだから文句は言ってはいけないけれど。

赤ちゃんをたくさん可愛がる素敵なお姉ちゃんでいたいのだけれど。

 

下の子が産まれた上の子はみんな葛藤を抱えます。

甘えたいけど、しっかりもしたい。

褒められたいけれど、淋しくて泣きたい。

 

その葛藤がどう表に出るのかはその子その子によって違うのでしょう。

 

フランシスの場合。

少しの文句も言いつつ、いじけつつ、わかりやすく家出してアピール作戦です。

その家出先がダイニングテーブルの下という可愛いさ!

 

心配をかけたくない優しさか、外に出る勇気がないのか、リビングから姿を消すことを家出と呼んでいるのか、とにかく絶妙の選択なのです。

 

リビングにいるお父さんお母さんはもちろんフランシスが聞いているとは知りつつも、フランシスが本当にいなくなったつもりで会話を始めます。

そのユーモアと優しさに溢れた会話に、胸が熱くなってきます。

 

そして、不器用で、フランシスのように可愛く表現できない子(例えばにーさんや私のように)も、こんな風にただ存在を慈しみ可愛がっていると示して欲しいんだと思い至り、なんだか涙が出そうになりました。

 

優しいタッチで淡い色遣いの絵が可愛く、「テーブルの下の家出」が面白かったらしく、ひめはとても気にいっていました。

わりと長い文章で、読み終えるのは大変だったのですが、そんな長い間集中して聞けるようになったひめの成長も卒園と重なり、感慨深かったです。

 

兄弟を育てている方には間違いなく響くところがある、とてもおすすめの絵本です。

可愛いので、もちろん、一人っ子でも子供がいなくても、おすすめです!

フランシスのいえで

フランシスのいえで

 

 

自分のスピードで進もう「のろまなローラー」

こんにちは。

風邪なのか、花粉症なのか、他のアレルギー症状なのか、咳が続いて、体力消耗してきたくるみです。

 

ちびとひめは相変わらずプリキュアが大好きなのですが、ここのところ彼女らの中で急上昇しているものがあります。

それは、「きかんしゃトーマス」です。

 

あの、前面に灰色の大きな顔がある機関車たちですね。

恐がる子供もいるという、あれです。

 

幼児向け雑誌に付いていたトーマスの付録をきっかけに、ちびにいたってはアンパンマンを超えてしまっているような気さえします。

 

「1番がトーマスでパーシーは6番でしょ。2番とかもいるの?」とひめ。

 

にーさんが産まれるまで、トーマスという機関車1台だけのお話と思っていた、トーマスビギナーでしたが、トーマス図鑑をボロボロになるまで読み倒していたにーさんによって一時はトーマスマスター級に昇格した私。

侮るなかれ!

 

「2番はエドワード。…いやゴードン?あ、ヘンリーなんてのもいたかも。ん?」

自信満々に答えるつもりが、7、8年前の記憶はぼんやりとしていました。

 

仕方なく、「思い出」と仕舞い込んだダンボール箱からボロボロのトーマス図鑑を出してきました。ああ懐かしい!

みんなで眺めています。

 

そんな乗り物にはまっているちびとひめに。

今日は乗り物の絵本です。

 

自分のスピードで進もう

道路を直すローラーはいつもゆっくり。そんなローラーを、スピードの速い自動車は次つぎに馬鹿にしながら追い越してゆきます。

ところが、追い越した車たちはパンクを起こし……。

長く読み継がれている絵本です。

 

見るからに重そうな車体のローラー。

ゆっくりゆっくり道を固めて行きます。

途中でトラック、立派な自動車、小型自動車に抜かされていきます。

みんな、偉そうだったり皮肉を言ったり。

 

ところが、抜かしていった3台はその後、でこぼこ道でパンクをしてしまい、道を平らにしてくれるローラーの働きに気付き、自分の態度を反省し、感謝する、というお話です。

 

馬鹿にされても誠実に自分の仕事を全うする生真面目さ、立場が変わっても言い返したりしない性格の良さ、まんまるお目々の愛くるしい顔。

どれをとっても子供たちはきっとローラーを好きになるでしょう。

ちびとひめも見た目で気にいっていました。

 

繰り返される展開は安定して子供たちに人気です。

 

一色で描かれた背景のイラストのような家々や、印象に残る青色の使い方など、古いのになんだかおしゃれに感じましたが、時代を感じる独特な言葉遣いです。

どいたり どいたり。

おいでなさい

など、普段はあまり聞かない言い回しです。

 

このお話、周りに流されず、コツコツと自分にできることを着実にやりましょうという「うさぎとかめ」のような訓話のように読めます。

 

大義的には、馬鹿にされたり、評価されたりすることを恐れず気にせず、自分のスピードで、自分の思う道を、いけばいいのだ、ということでしょうか。

 

ローラーのように目に見えて直接的に役に立つことでなくても、良心的に過ごしていればみんなそれぞれ何らかの役に立っているものです。

自分の信じた道を着実に進むことが巡り巡って誰かの役に立つことになるでしょう。

 

「役に立つ機関車」ってトーマスでも良く出てきますね。

それぞれの存在自体がどこかで役に立つことだと認め合えるといいですね。

 

さて、手際が悪く、のろまな母親も頑張ります。

のろまなローラー

のろまなローラー

 

 

迷子はちょっとでももうイヤ!「ちょっとだけまいご」

こんにちは。
Eテレみんなのうた」の「ビーフストロガノフ」という歌が好きで、気になって仕方がないくるみです。
アニメーションも最高です。

さて。
うちは、上の子2人はビビリで、どこへ行っても私と離れたがず、迷子の心配はしたことがありませんでした。

今でもあまり冒険しないタイプです。

ただ、ひめが一度だけ迷子になりかけたことがありまして…

その日、ショッピングモールのゲームコーナーで「ポケモントレッタ」というゲームをやるにーさんに付き合っていました。
まだ2歳だったひめは足元でちょろちょろ動いてはいたものの、いつも通り私が見えるところで歩いていました。

にーさんに話しかけられたので答えて少しのやりとりをして、ふと足元を見ると、

あれ!?いない!?

にーさんにはとりあえず待っててもらい、すぐ辺りを探しました。
1つ隣の通路にいなかった時は、さーっと血の気が引いていくのがわかりました。

泣き声も聞こえないし、いつも私が見えないと泣くのに自分でこんなに歩くわけない!
連れ去られた!?
軽いし、お菓子で釣れば簡単にひょいと持ち上げられちゃったに違いない!
超絶可愛いし…(親ばか)

と完全に思い込み、半泣きの気持ちで探していると…

あっという間に見つかりました(照笑)

けれど、あの時の焦りは今でも忘れられません。

ところが、「迷子なんて、もうしょっちゅう!」などと言うママ友もいて、小心者の私は、尊敬すら抱いてしまいます。
慣れるものなんでしょうか。

今日はそんな迷子にまつわる絵本、フクロウの可愛いお話です。

フクロウのママがクマ??

フクロウの赤ちゃんは、お母さんと木の上のお家。
寝ている間に落ちてしまった赤ちゃんフクロウのところに、リスが助けにきます。
一緒にお母さんを探し始めた2人でしたが…。
無事お母さんと再会できるでしょうか。

海外ではリスっておとぼけキャラなイメージなのでしょうか。
埋めた木の実の場所を忘れちゃうから?

大好きな「リスとお月さま」という絵本でも早合点してコミカルな役でしたが、このリスもとても思い込みが激しいです。

ふくろうの子供のママはふくろう、という大前提を忘れてしまって、あっちいったりこっちいったり。
全く違う動物を「きみの かあちゃんだ」と断言するリスが面白くて可愛くて、とても好きです。

自分が木から落ちたのに「ママがどこかにいっちゃった」と言ったり、「ママはすごーく大きい」と言うフクロウの赤ちゃんもいい味を出しています。
自分の視点で物事を捉えているのが、まさに子供のようで愛らしく、そんなリスと赤ちゃんとのとんちんかんな会話に癒やされます。

ちびは緑の大きなクマが気に入り、何度もページを戻そうとするので少し困りました。

絵は独特の色遣いで、とてもおしゃれなイラストのようで、私は好きでした。

ユーモアある最後まで楽しめるおすすめの絵本です。

上2人と性格が違うハチャメチャなちび。
私も迷子に慣れる日がくるかもしれない?

ちょっとだけまいご

ちょっとだけまいご

リスと一緒に勘違いしちゃった「リスとお月さま」 - 3つのたねに絵本の水を