絵がカワイイ!?「かようびのよる」
こんにちは。
ユニクロのセールでつい散財してしまうくるみです。
今は夜です。
専業主婦になってからというもの、夜に外に出ることがほとんどなくなりました。
働いていた頃は残業も多く、夜に1人で歩くことを何とも思わなかったのですが、最近は夜外に出るとドキドキします。
まるで子供に戻ったようです。
思えば、子供の私にとって、夜の時間は、昼とは全く別の顔を持った未知なる存在でした。
永遠とも思えるほど長く、暗く、静かで、怖がりだった私は夜中に目覚めると怖くて仕方ありませんでした。そのくせ、眠れなくなることもなくストンとまた眠りに落ちたのも子供だったからでしょう。
大きくなり、初めて徹夜した日のあっけない感じは忘れられません。
なんだ、夜も同じただの数時間なんだ、と。
それはさておき。今日はある夜のお話。
私がのうのうと子供と一緒に寝ている間に、何か起こっているかも?
不思議な一夜を抜群の描写で描いた絵本です。
惹き込まれる世界観
「かようび、よる8時ごろ…」夜食中の人、ソファでうたた寝してしまった人、カラスや犬などの生き物の周りで起きる不思議な現象に心奪われること間違い無しの1冊です。
表紙の絵といい、題名が出てくる前の3コマカエルの絵といい、始めから圧倒的な世界観に惹き込まれます。
文は時間を告げているだけ。
不思議な一夜の現象を芸術的なカメラワークとリアルな描写で表していて、まるで映画を見ている気分になります。
表紙の絵の時計台の角度も絶妙で、開く前から只者ではないぞという匂いがします。
想像力を掻き立てるラストも圧巻です。
カエルやカラスの表情は、正直少しグロテスクに感じたので、ひめにはどうかと思ったのですが、本人は「絵がカワイイ」と。
カワイイ??
それはないでしょ。と思っていたのですが、よくよく聞いてみると、きれい、素敵、リアル、迫力ある、などの褒め言葉のボキャブラリーが少ないひめには「カワイイ」が褒め言葉の総称のようです。
言語というものは習得していくことで細分化したものを表現できるのですね。
私も英語だったらナイスとかクールとかしか言えない…まあ日本語でも単調になりがちですが…
言葉の深さについても考えさせられました。
きっと一度読んだら忘れられない本になります。ぜひ。
- 作者: デヴィッドウィーズナー,David Wiesner,当麻ゆか
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (46件) を見る