3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

父の日におすすめの絵本「ぼくとおとうさん」

こんにちは。

ちびがお昼寝をするのに添い寝で寝かしつけしているのですが、体力がついてきたのか最近はなかなか寝てくれません。

今日も早く寝てくれー、とイラっとしていたところ、ちびがそーっと近くに寄ってきて、耳元でささやくように「あーそーぼ」と言うので、思わず笑ってしまったくるみです。

 

さて、日曜日は父の日ですね。

日頃働いてくれるお父さんに感謝を伝える日です。

 

家事や子育ても大変ではありますが、雨の日も雪の日も暑い日も寒い日も出かけていき、電車に揺られ、働いてくること、そして、簡単には辞められない責任の下で働くということ、なかなかしんどいことです。

それを担ってくれるお父さん、ありがとう。

子供たちと一緒に夫に感謝を伝えたいと思います。

 

今日は、数あるお父さんの絵本から1冊。

くまの父子のほのぼのとした会話が温かい絵本です。

 

どうしてぼくのおとうさんなの?

くまの父子が並んで釣りをしています。おとうさんはどうしてぼくのおとうさんなの?というこぐまの質問に答えるおとうさんぐま。のんびりとした会話の中にキラリと光る親子の絆を掬いとってゆっくり眺めていたい絵本です。

 

クマのとぼけた表情やのんびりした相槌、そして釣りをしているということも手伝って、のどかで穏やかな時間が漂っています。ゆったりと読める絵本です。

 

物語は2頭の会話で進んでいきます。

 

とても大切な絆を語っているのに、なんとなくとぼけた2頭。

この空気は男同士だからこそ演出できる気がします。

 

お父さんがお父さんなのは…?

 

血の繋がりだけではない、共有した時間の積み重ねを感じ、私はじわじわと感動して泣けてきました。

 

と言いつつも、個人的には2頭の後ろ姿にぐっときました。

絶壁の頭の夫とそっくりそのままの頭をした息子が並んでいる様子を連想し、くすりと笑いなんだか泣けました。

 

血の繋がりはなくてもいいとは思いつつも、やっぱり愛を感じる要素の1つではあるよなぁと思うのです。

 

 血の繋がり、一緒に過ごした時間。

どちらが欠けてても、お互いを大切だと想えればそれでいい。

今、一緒にいる時間を心に刻もう。

 

そんなことを思える絵本です。 

 

途中で、こぐまがお母さんの作ってくれたホットケーキを想うシーンがあるのですが、にーさんは、「こぐまが想っているのはお母さんのことだからお父さんはがっかりしちゃったよね。」と言っていました。

 

にーさんはそんなことを考えるのかと感心して「そうかもしれないね」と頷きつつも、私が思ったのはそれは父子あるあるなのではないか、ということです。

 

たぶんお父さんグマもがっかりはしてないと思います。

男の子はなんだかんだお母さんが大好きです。

それはお父さんには百も承知のこと。

だって自分もそうだった(もしくは今でもそうだ)から。

息子が自分よりお母さん が好きなことなんて、もちろん知っているのです。

 

私は、一緒に思い出すホットケーキが2頭のお母さんに対する愛の象徴のような気がして、素敵だなぁと思いました。

 

男同士の親子の絵本ですが、ひめも「楽しかった〜」(まだまだ語彙が少ない…)と喜んでいました。

 

 

 父の日にぜひ。

ぼくとおとうさん くもんの絵童話シリーズ

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