3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

世界は分からないことだらけ「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」

こんにちは。
にーさんの頃から使っている子供乗せ自転車が限界を迎え、新しく購入を検討しているのですが、店頭では電動自転車しか売られていないことに驚き、時代の移り変わりを感じたくるみです。
それほど使わないので、電動じゃなくてもいいんだけど…

さて、子育てをしていると、子供からの質問にどう答えるか問題が常に付きまといます。

2歳くらいの「これなあに?」から始まり、死に関する正解のない質問や性に対する際どい質問や、大人に対する反発から生まれる質問、社会問題に通ずる質問など…だんだんと難しくなる質問たち。

私の個人的な感覚で言うと、5、6歳の質問に回答するのは意外と難しいです。

この年齢は、子供だましのファンタジックな回答では納得しないのに、現実的な回答に対する理解力もあまりありません。

難しいことを誰にでもわかる簡単な言葉で説明できるのが真の賢い人だと、何かで読んだことがありますが、正にその通りだと思います。

小学生に上がると、答えに対する理解力も上がるし、いい意味でも悪い意味でもあまり無邪気には質問してきません。
(うちの小4が素直でないだけかもしれませんが)
お母さんもわからないんだな、ということも薄々気付かれてしまいます。
大人でも答えの出せない質問は一緒に調べたり考えようという立場で話すこともできます。

先月6歳になったひめ。
性格的に楽天家で難しいことを考えないタイプのせいか、今まであまり困るような質問はされなかったのですが、幼稚園での経験や、絵本の読み聞かせでいろいろな言葉に触れ、だんだんと世界に疑問が湧いてきたようです。

「ばあばのお母さんは誰なの?」
「そのお母さんもいるの?」
「そしたら、1番最初の人のお母さんは誰なの?ひとりぼっちだったの?」

進化の話をしたらいいのか、アダムとイブの話をしたらいいのか、誰なんだろうねと寄り添えばいいのか……

そんなひめの質問を受けて、そういえばそんな絵本があったなあと思い出した今日の絵本。子供の純粋な疑問から、人間のルーツに思いを馳せるお話です。

「ひいひいひいひいひいひいひいひい」

5さいの男の子がおじいちゃんに質問します。「おじいちゃんのおとうさんはどんなひと?」そのまたおじいちゃんは?そのまた…。そして、たどり着いた先は?

おじいちゃんのお父さんはひいおじいちゃん。そのお父さんはひいひいおじいちゃん。そのまたおじいちゃんはひいひいひいひいおじいちゃん。
どんどん続いていく「ひい」の繰り返しにちびが「たのちー(楽しい)!!」と大興奮。
一緒に「ひいひい」言いたがるひめ。
「どほほ」ににーさんがニヤリと反応。

3人3様楽しめたとても愉快な絵本でした。

表紙裏には昔の道具がずらり。
3年生の社会で昔の暮らしを学んだにーさんの勉強にもなりそう、と思ったものの、にーさん曰く「この絵本ならクラス全員知ってる」としれっと言われてしまいました。
読んだことあるんかーい!
課題図書的な扱いだったのかな?

時代を遡り、変わりゆく背景を見るのも楽しいです。

そして、男の子が最後にたどり着く疑問。
それは神のみぞ知る?
もしくは神様さえ知らないかも。

世界は分からないことだらけ。
答えを探していくのが生きることとも言えそう。

読み聞かせの時は、無限に続く「ひい」をどんな風にどこまで読むかが難しいかもしれません。
私はちびとひめのウケを狙い、速くできるだけたくさん読みましたが、にーさんには「もういいよ」と一蹴されました。

ところで、ひめの質問は解決していないような…?
でも本人も忘れてそうだし、まっ、いっか。

みんなで楽しい絵本でした。

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん

おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん