3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

これは何かのメタファーなのか?後を引く読後感「へび のみこんだ なに のみこんだ?」

こんにちは。

最高気温30℃に「やった!涼しい!」と思ったくるみです。

実際に割と過ごしやすい1日でした。30℃も充分暑いはずだけど、人は体も相対評価から逃れられないものなんですね。

 

前例がないほど暑い今年の夏。

アイスにかき氷、冷やしたスイカにビール。

冷たいもの、美味しく食べていますか?

 

うちの子供たちはアイスが大好きで、この夏はちびもアイスデビューしてしまい、それからというものほぼ毎日食べています…(汗)

 

チョコレートは上の子が食べても欲しがらないのですが、アイスは絶対に見逃しません。

一度食べた物は「自分も食べられる物」として認識し、決して忘れはしないようです。

最初に、いかに食べられないものとしての認識を定着させるか、が勝負です。

 

一方、私は今年あまりアイスを食べていません。

甘い物が得意でない私ですが、アイスだけは例外的に大好きだったのです。

けれど、こんなに暑いのになんだか今年は食べたくなりません。

お腹が冷えていく感覚が耐えられなくなったのです。あんなに好きだったのに。

 

今年の夏はキュウリのぬか漬ばかり食べています。

 

体質は変わっていくものなんですね。

年を取るごとに新しい身体感覚に驚きを隠せません。

 

そんなアラフォーの戯言はさておき、今日はいろいろな物を飲み込んで、お腹も心配になってしまうへびのお話です。

 

これは何かのメタファーなのか?

真っ黒いへび。飲み込んだものでお腹が変形しています。何を飲み込んだ?お菓子にタコに…そんなものまで!?不思議な余韻の残る絵本です。

 

最初に飲み込んだ物の形にお腹が変形している真っ黒なへびが現れ(背景は白)、ページをめくると白黒が反転、飲み込んだものがカラーになり何を飲み込んだかがわかる、という見開き2ページを繰り返すという展開になっています。

 

我が家ではこの手の絵本は決まってクイズ大会が始まります。

変形したへびを見て、何を飲み込んだのか当てるのです。

「りんご!」「ソフトクリーム!」「わたあめ?」

 

このクイズ(本当はクイズではないですが)にはヒントがあります。

必ず変形した黒いへびには「○○したくて のみこんだ」などという飲み込んだ理由が付いているのです。

 

例えば、タコの場合、「きみがわるくてのみこんだ」という文が付いています。

 

子供たちはクイズとして満喫し、満足そうに読み終わり、とても楽しそうでした。

子供には印象的なビジュアルがオシャレで目をひき、リズミカルな文も楽しい絵本だと思います。

 

けれど、私には何とも言えない後味の悪さが残りました。(悪いというわけではなく、いい意味で印象的だったということです)

 

この黒へび。

いろいろなもの飲み込んでいきます。

欲深く、次々と飲み込んでいきます。

リズミカルでシンプルな文なのですが、「〇〇したくて」という純粋な理由に対して飲み込むという行為が暴力的です。

 

気持ち悪くてタコを飲み込むのは良しとしても、友だち欲しくて友だちを飲み込むのは…?

 

ああ、へびくん。

君の欲求は満たされたのか?

 

そして、ラストの世界の終わり感。

これは何かのメタファーなの…??

 

白黒が与える印象と相まって何かゾワゾワとした物が心の中に残るのは私だけでしょうか?

 

ぜひ読んでみて下さい。

へびのみこんだ なにのみこんだ?

へびのみこんだ なにのみこんだ?