きみのにおい どんなにおい? 「くんくんいいにおい」
こんにちは。
肌寒さすら感じた今日、夏の終わりを感じたくるみです。
先日実家に帰り、玄関のドアを開けると懐かしい祖母の家の匂いがしました。
小さな頃訪れた祖母の家の土間や祖母がくれたアイスキャンディの記憶がふわーっと思い出され、タイムスリップした気分になりました。
住む人が年をとると家は同じ匂いになるものなのかと不思議に思ったのですが、なんてことはない、父が玄関の中で焚いた蚊取り線香の匂いでした。
(母が家の中で焚くなんて信じられないとプリプリ怒っていました(笑))
匂いって普段あまり気にはしないものの、記憶を呼び覚ますのには強いファクターなんだなぁと改めて感じました。
いつの間にか夏休みも終盤を迎え、夏の匂いともそろそろお別れ。
スイカの匂い、プールの塩素の匂い、夕立の匂い、花火の煙の匂い、お祭りのイカ焼きの匂い。
さようなら、今年の夏の匂い。
いつか匂いを嗅いで今年を思い出す日が来るのでしょうか…
今日はそんな匂いにまつわる絵本です。
きみのにおい どんなにおい
くんくん、男の子と犬が匂いを嗅いでいます。焼きたてのいい匂いやすっぱい匂いやお母さんの匂い。いろいろな匂いについての絵本です。
この本にはたくさんの匂いが登場し、サイズの割りにはページ数も多いですが、見開きで、
すっばい におい あまい におい
などと、読む字数は少なく、それだけにあんな匂いかな、嗅いだことあるかなと想像しながら読むことができます。
ひらがなで、言葉と言葉の間が空いているせいか優しくゆったりと読め、小さい子にも聞きやすい絵本です。
大きい子は大きい子で、知ってる匂いが多い分、たくさんの匂いを想像でき、楽しい読書体験になると思います。
ぶらんこしたあとの てのにおい
「ああ、そう!あの鉄の匂いだ!少し汗かいた手の匂いも混じった、あの匂い!」
などと、五感が刺激され、豊かな気持ちになれます。
ビスケットを敷き詰めたような表紙や、男の子の匂いを嗅ぐ顔がかわいく、テーブルを覗こうとする犬の目などもなんかいい、個人的には絵もとても好きです。
にーさんは読み終わった後、「お母さんの匂い、どんな匂い?」とわざわざ嗅ぎに来て、予想通り「くっさ!」と言って去っていきました…
誰もがクンクン匂いを嗅ぎたくなってしまう、そんな絵本です。
かく言う私は、汗をかいた後のちびの後頭部の、汗臭いを通り越した酸っぱさも混じったような臭い匂いを嗅ぐのが好きです。なぜかクセになる匂いなのです。(変態かも、と思いつつ…)
みなさんはどんな匂いが好きですか?
くんくん、いいにおい―The Sense of Smell (BOOK OF SENSE SERIES (1))
- 作者: たしろちさと
- 出版社/メーカー: グランまま社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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