3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

子育てからすに親近感「からすのパンやさん」

こんにちは。

最近自転車に乗るのが好きなちびは、ご機嫌に自転車の前座席で道案内をしてくれます。「つぎはみだりに曲がって!」…どっちだよ!と思ってしまったくるみです。

 

朝、幼稚園バスのお見送りに家を出ると、時々カラスと遭遇します。

電線にとまっている時はまだいいですが、向かいのお家のゴミ置き場の塀の上(ちょうど私の目の高さほどの位置)にとまっているとドキドキをします。 

全身真っ黒、頭が良さそうで、一瞬の隙を狙っているような眼光に、目をそらし、「わたしは敵ではないですよ〜」の空気を出していることを願いながら、さささーと通り過ぎます。

 

小さい頃にヒッチコックの「鳥」を観てから、鳥に脅威を感じている私は、カラスは恐ろしい鳥の代表格。

身近にいる野生動物としては結構大きいし、本気で一対一で闘ったら勝てない気がしています。

 

そんなカラスですが、このシリーズを読んで数日間は、好意的に見れちゃいます。

 

親近感を感じる子育て中のからす

いずみがもりのパンやさんを営むカラスの一家に4羽の子どもが産まれました。お父さんとお母さんは子育てに大忙しで、仕事で失敗することも増えてしまいました。すくすく育つ元気な子どもたち。失敗したパンをおやつに食べていると…。長い間たくさんの人に愛されてきた絵本です。

 

「これ、小さい頃文が長いなって思ったの覚えてる」とにーさん。

にーさんらしい感想だな。全部真面目に向き合うにーさんにとって難しい絵本は立ちはだかる壁のようなものだったのかもしれません。

 

そうなんです。かわいい絵のわりにしっかり読み応えのある本です。

物語は、仕事と子育てをどっちも頑張るお父さんお母さんカラスの懸命な姿や商売がうまくいかなくなったり、繁盛したり、と童話ながら現実的な内容で、大人が読んでも親しみが持てます。

 

そして、「からすのパンやさん」と言えば、カラスの大群を描く迫力のページも素敵ですが、何と言ってもこれ、パンのページ!

 

見開きいっぱいに並ぶ、パン、パン、パン。

これがまた本当のパンのような焼き色で、パン屋さんに並んでそうな動物パンや、美味しそうな果物パン、ちょっと変わったお釜ぱんなど、とにかくたくさん!見ているだけで楽しいのです。

 

「どれがいい?どれがいい?」と興奮するひめは、ねこパンがお気に入り。

ちびはきのこパン。にーさんはのこぎりパン。

 

小さい子はこのページを楽しむだけでもいいかもしれません。

 

わたしはいちごパンがいいな。

子育てに奮闘するカラスの姿に自分の姿を重ね、カラスのイメージも変わってしまいそうない1冊です。

からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん (7))

からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん (7))