3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

緊張するのはどうしたらいい?「ピアノはっぴょうかい」

こんにちは。

ひめとちびのおままごとは独特の配役、お母さんと猫なのですが、ひめが猫になり、「ニャー」と言っていたら、お母さんになったちびは「おかあさーん!」と言っていました。

それはお母さんの鳴き声?と思ったくるみです。

 

一昨日、ひめのピアノの発表会がありました。

ピアノを弾くのも好きで、可愛い服も好きなひめ。

幼稚園の劇の発表会ではリラックスしてクラスで1番ニッコニコで元気に踊っていたひめ。

 

そんなひめなので、てっきりピアノの発表会もノリノリで楽しむと思っていたのです。

 

ところが、2週間ほど前の入浴中。

急に泣き出したので訳を聞くと、

「はっぴょうかい、出たくない」と。

「どうして?」

「みんなの前でひきたくないから」

「緊張するから?」

「……うん」

 

その日からゆっくり気持ちを聞き出してみると、お辞儀をどうやってするのかなど、わからないことが多くて不安とのこと。

それからお辞儀まで含めて何度も練習して、少しは落ち着いてきたものの、

「ドキドキするのがイヤ」

とあまり乗り気ではない様子。

なので、練習する時以外はあまり話題にしないようにしてきました。

 

上がり症の私は気持ちがよくわかる。

 

何度思ったことか。

 

どうしてこんなに声が震えるんだろう。

どうして普段通りにできないんだろう。

どうにかして日頃の努力を認めてくれるシステムにならないのだろう。

テストの時も発表の時も面接の時も、いつも思いました。

 

緊張するのはみんな同じ。

いいところを見せようとするから緊張する。

場数を踏めば緊張しなくなる。

 

いろいろ言うけど、40年近く生きていても全然改善されないし、イヤだからやらなくなってますますできない私。

 

だから、痛いほどわかる、ひめの気持ち。

 

この絵本の子ねずみさんがひめのところにも来てくれたらいいのに。

そう思って読んだ絵本がこちらです。

その名も「ピアノはっぴょうかい」。

 

子ねずみさん、来て欲しい

今日はももちゃんの初めてのピアノの発表会。

胸がドキドキし始め、だいじょうぶ だいじょうぶと自分を落ち着かせるももちゃんの足元に小さな子ねずみがやってきます。

子ねずみに誘われ、子ねずみの発表会を覗いてみることにしたももちゃんでしたが…

ももちゃんの張り詰めた緊張感が和らいでいく様子に笑顔になってしまう1冊です。

 

初めのページのももちゃんの顔が、嫌だと強ばるひめの顔と重なります。

怒っているような恐い表情です。

先生の話も下を向いて集中できないももちゃん。

緊張が高まる様子が伝わってきます。

 

ももちゃんのドレスと頬だけが赤く、他の部分が白黒の絵にももちゃんのドキドキが浮き上がっているように見えます。

 

そんなももちゃんの所に1匹の子ねずみが自分の発表会を見に来て欲しいとお願いしにきます。

ももちゃんは子ねずみの所に行ってしまうのです。

ひめは「なんで行っちゃうの?本番間に合わなくなっちゃうよ」と心配な様子。

 

子ねずみの発表会の途中まで、ひめは本番に間に合うかどうかを気にしていました。

けれど、サーカスやダンスなど、何でもありの少し滑稽な子ねずみの発表会に夢中になるうちに、ももちゃんもひめも本番のことを忘れ、リラックスした表情が戻ってきます。

 

ももちゃんのピアノの発表会は大成功。

お母さんのコメントも素敵です。

 

緊張感をいい方向に変えられて上手くいく人もいますが、緊張し過ぎる人は、きっと忘れることがいいのでしょう。

自分が発表会に出ている事など忘れて、子ねずみを助けてはあげるくらいの気持ちで気楽に弾ければ…

 

一方、ひめの発表会はというと、間違えて一瞬頭が真っ白になるハプニングがあり、それでも無事弾き終えたひめを褒めちぎりましたが、次回出てくれるかどうか…。

 

上手く弾けて「発表会楽しい!」となることを期待していた私の想いは叶わず、失敗して悲しそうなひめに、ももちゃんのお母さんと同じコメントもできず、少し残念でした。

 

ひめにも子ねずみさんが来てくれれば良かったなぁ。

ピアノはっぴょうかい

ピアノはっぴょうかい