3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

気にかけてもらう嬉しさ「おきゃく、おことわり?」

昨年、このブログを読んで下さったすべての方々、本当にありがとうございました。

 

更新しないうちに今年ももう8日じゃないか!…というゆるりとしたブログですが、ぼちぼち続けていきたいと思っておりますので、本年もどうぞよろしくお願いします。

 

2020年、始まりましたね。

にーさん、ひめ、ちびはみんなオリンピックイヤー生まれの4才違いですが、今年は産まないくるみです。

 

ところで、みなさんは雑談が得意ですか?

 

私はとても苦手です。

子供のつながりで出会うママさん(いわゆるママ友)との会話があまり弾まず、沈黙に冷や汗流すこともしばしばなのです。

 

最近はもう開き直っていて、できない自分に呆れる、もう一人の自分の存在を感じます。

会話中に「また話せてないなぁ」と冷静に分析する第2の私がいるのです。

 

そんな第2の私の分析によると、どこまでプライバシーに踏み込んでいいのかわからない問題、が大きな原因の1つです。

 

相手が仕事の話をしている時に「何の仕事をしてるの?」と聞けなかったり、「好きなアーティストがいて」という時に「誰のファンなの?」と聞けなかったり。

 

親しい友達の場合はいちいち考えなくても質問するかどうかなど無意識に判断できるのですが、ママ友くらいの距離感だとどこまで聞いていいのか躊躇してしまいます。

 

相手が具体的に話さないことを、こちらから聞くのは踏み込み過ぎかなと思って聞かないでいると、コメントも当たり障りないことになって、浅〜い会話で終了。

 

相手と仲良くなりたい!、相手のことを知りたい!という気持ちを持てば、自然と少し踏み込むことも必要かな、とは思うのですが、加減がわからず…

 

今日の絵本は、今年の干支、ネズミの出てくるお話。少し踏み込むことが、仲良くなる秘訣かも、と思わせられる1冊です。

 

気にかけてもらう嬉しさ

「おきゃく、おことわり」と貼り紙をしたクマの家にネズミがやってきました。クマは貼り紙を指し示し、断ります。ところが、ネズミは諦めず、何度追い出されてもクマの家に侵入し…。大きなクマと小さなネズミの組み合わせがとっても可愛い絵本です。

 

クマはお客のネズミを門前払いします。

それでもめげずに何度も勝手に侵入して部屋の中のどこかに隠れているネズミと、ネズミを見つけては追い出すクマのやり取りが面白く、ひめは「またどこかに隠れてるのかな」とワクワクし、釘付けになっていました。

 

とうとう穴という穴を塞ぎ、完全に戸締まりをしてしまったクマ。

もうネズミは隠れていないかも…?

 

ネタバレになってしまいますが。

 

 

 

ネズミはそれでも部屋の中に忍び込んでいるのです。

見つけて驚き、根負けしたクマはネズミに屈服し、ネズミのしたいことをしてあげます。

 

ネズミのしたいこと、それは一緒にお茶を飲むこと。

 

ネズミとお茶の時間を過ごしたクマは、相手に気にかけてもらうことや話を聞いてもらうことの喜びの大きさに気付くのです。

 

こんなに きにかけて もらったのは、 うまれてはじめてです。 

 

クマがこんなにも幸せな気持ちになったのは、ネズミの図々しさがあってこそ。

気にかけてもらうのって本当に嬉しいもの。

やはり、相手のエリアに踏み込むことは仲良くなる近道と言えそうです。

 

けれど、その後のネズミの引き際の見事さを読んで、ネズミの駆け引きの上手さに尋常ではないものを感じます。

これはこのネズミだからできた技なのかもしれません。

思い返せば、追い出された時のネズミの寂しそうな姿の可愛いことといったら!

小悪魔的なネズミです。

真似できる気がしません。

 

相手に踏み込むのも、やる人ややり方によってはストーカーや嫌がらせにも感じられるわけだし、結局どうしたらいいのか…

 

と、私の雑談力は一向に上がらないのでした。

 

小悪魔ネズミにしてやられた感はあるけれど、仲良しになった凸凹コンビに温かい気持ちになります。

 

今年はネズミ年。

このネズミのようにたくさんの人と仲良くなりたいな。

おきゃく、おことわり?

おきゃく、おことわり?