3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

怖いという気持ちはどこからくるのだろう?「ばけバケツ」

こんにちは。

最近遊んでいるちびに「ご飯食べよう」などと声をかけると、「わかぁったよぉ〜」といかにも嫌そうに仕方ないなぁという風に言うので、いっちょ前にお兄ちゃんお姉ちゃんの真似して!と思っていたのですが、今日、「ママ、折り紙折って」とくるちびに、「今、洗濯してるから待って」「だめ、今折って」「いや、これやってから」「これだけやって」「わかぁったよぉ〜」……あ、私の真似か…と。

自分の口癖を目の前に突き付けられる育児体験中のくるみです。

 

ハロウィンの季節。

コウモリ、魔女、ドラキュラ、ミイラ男…

洋風おばけの似合う季節でもあります。

 

ちびはジャック・オ・ランタン(かぼちゃをくり抜いたやつ)があまり好きではないようで、物によっては「こわい」と言います。

怖がらない物もありその差はなんだろう…

穴の空き具合で表情の違いがあるんでしょうか?

 

黒猫も怖がります。

怖がらない黒猫もいます。

 

人が怖いと感じるのは何なんでしょう?

 

ちなみに私はとにかく怖がりの子供でした。

今でも、ホラー映画も怪談も極力避けています。夜眠れなくなりそうなので。

推理小説は好きですが、読むとしばらく家の中でもビクビクします。

 

ひめは、私に似たのか、夜になるとトイレも1人では行けなくなります。うちは狭いので廊下もなく、リビング出たらすぐトイレなのに。

 

そんなひめのために(自分のためでもあるけど)、あまり怖い絵本は読まないようにしています。

その時怖くなくても、たった1場面の1つの絵でも、急に夜中に思い出して怖くなることってありませんか?(私は幾度となくあります)

一時期、ぱっつんおかっぱのひめが夜中に起きてきてぼーっと立っていた姿が怖くてたまりませんでした(苦笑)

 

今日はそんな怖がりの私とひめが、こわかわいいと思えるくらいの絵本です。

 

何も起こらないのにどこか怖い

満月の夜。バケツがちゃぷちゃぷんとやってきて水たまりを作ります。そこにつぎつぎと現れる動物や不思議な物たち。リズム良い文章と少し怖いような、可愛いような、夜の世界の絵が印象に残る絵本です。

 

この絵本、まずフォントが怖いです。

日本のおばけのおどろおどろしい感じのフォントなんです。

文章は「ちゃぷちゃぷん」などの擬音も多く、リズミカルなのですが、それもこわーく読めば読めたし、その方が面白いんだろうな、と思いつつ。今回はひめ仕様で、淡々と明るく読みました。

 

特に怖がらせようという何かが起きるわけではないので、明るく読むと、次の来訪者の予告や、花の美しさなどが際立ち、とても楽しい絵本のように感じます。誰かの想像の世界の話のようです。

 

当のひめは楽しい部分を感じとり、面白かったようで、喜んでいました。

 

得体が知れないものはなんでも怖く感じますが、最後のページの姿で、何となく落ち着けるのも、ひめが怖がらずに済んだ理由でしょう。

 

ちびはオオカミの目と、おたまじゃくしのところで、「こわい!めくって!」と言いました。

そうなんです、全体的になんか怖いんです、絵が。

 

そして、私とにーさんは傘を差す手や誰も履いていない長靴の所で目が合いました。

にーさんはわりと怖いのが平気なので、ニヤニヤ楽しそうでしたが、私は少し余韻にやられています。

 

正直私は怖かったです。

特に何がっていうわけではないですが、醸し出す雰囲気が。

けれど、恐怖とワクワクは隣り合わせというか、何かが起きるという期待というか、そんなものも感じ、妙に印象に残る絵本だと思います。

怖いもの見たさというのか。

 

秋の夜長にぜひ。

ばけバケツ (にじいろえほん)

ばけバケツ (にじいろえほん)