3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

自分のスピードで進もう「のろまなローラー」

こんにちは。

風邪なのか、花粉症なのか、他のアレルギー症状なのか、咳が続いて、体力消耗してきたくるみです。

 

ちびとひめは相変わらずプリキュアが大好きなのですが、ここのところ彼女らの中で急上昇しているものがあります。

それは、「きかんしゃトーマス」です。

 

あの、前面に灰色の大きな顔がある機関車たちですね。

恐がる子供もいるという、あれです。

 

幼児向け雑誌に付いていたトーマスの付録をきっかけに、ちびにいたってはアンパンマンを超えてしまっているような気さえします。

 

「1番がトーマスでパーシーは6番でしょ。2番とかもいるの?」とひめ。

 

にーさんが産まれるまで、トーマスという機関車1台だけのお話と思っていた、トーマスビギナーでしたが、トーマス図鑑をボロボロになるまで読み倒していたにーさんによって一時はトーマスマスター級に昇格した私。

侮るなかれ!

 

「2番はエドワード。…いやゴードン?あ、ヘンリーなんてのもいたかも。ん?」

自信満々に答えるつもりが、7、8年前の記憶はぼんやりとしていました。

 

仕方なく、「思い出」と仕舞い込んだダンボール箱からボロボロのトーマス図鑑を出してきました。ああ懐かしい!

みんなで眺めています。

 

そんな乗り物にはまっているちびとひめに。

今日は乗り物の絵本です。

 

自分のスピードで進もう

道路を直すローラーはいつもゆっくり。そんなローラーを、スピードの速い自動車は次つぎに馬鹿にしながら追い越してゆきます。

ところが、追い越した車たちはパンクを起こし……。

長く読み継がれている絵本です。

 

見るからに重そうな車体のローラー。

ゆっくりゆっくり道を固めて行きます。

途中でトラック、立派な自動車、小型自動車に抜かされていきます。

みんな、偉そうだったり皮肉を言ったり。

 

ところが、抜かしていった3台はその後、でこぼこ道でパンクをしてしまい、道を平らにしてくれるローラーの働きに気付き、自分の態度を反省し、感謝する、というお話です。

 

馬鹿にされても誠実に自分の仕事を全うする生真面目さ、立場が変わっても言い返したりしない性格の良さ、まんまるお目々の愛くるしい顔。

どれをとっても子供たちはきっとローラーを好きになるでしょう。

ちびとひめも見た目で気にいっていました。

 

繰り返される展開は安定して子供たちに人気です。

 

一色で描かれた背景のイラストのような家々や、印象に残る青色の使い方など、古いのになんだかおしゃれに感じましたが、時代を感じる独特な言葉遣いです。

どいたり どいたり。

おいでなさい

など、普段はあまり聞かない言い回しです。

 

このお話、周りに流されず、コツコツと自分にできることを着実にやりましょうという「うさぎとかめ」のような訓話のように読めます。

 

大義的には、馬鹿にされたり、評価されたりすることを恐れず気にせず、自分のスピードで、自分の思う道を、いけばいいのだ、ということでしょうか。

 

ローラーのように目に見えて直接的に役に立つことでなくても、良心的に過ごしていればみんなそれぞれ何らかの役に立っているものです。

自分の信じた道を着実に進むことが巡り巡って誰かの役に立つことになるでしょう。

 

「役に立つ機関車」ってトーマスでも良く出てきますね。

それぞれの存在自体がどこかで役に立つことだと認め合えるといいですね。

 

さて、手際が悪く、のろまな母親も頑張ります。

のろまなローラー

のろまなローラー