まっすぐってどういうこと?「ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ」
こんにちは。
今更ながらはじめて「おにぎらず」を作ってみたくるみです。
ハマリそうです。
さて。
言語を習得中の子供たちのおしゃべりは楽しい勘違いだらけ。
中でも小1のひめは言い間違いが多く、「おっこちょこい(おっちょこちょい)」「がふく(楽譜)」「エベレーター」など、少し心配になるほどいまだに間違えます。
言葉の間違いと言えば、ちびがまだ小さいころ。
三輪車に乗っていたちびに、私の母が言いました。
「前にぶつかっちゃうよ~!バック、バック!」
すると、ちびは後ろには行かず、さっと降りてバッグを取ってきて母に渡しました。
さらに、座り込んで何かしていたちびに、「ちょっと立っちして」と言う母。
手を上げてハイタッチしようとするちび。
全然かみ合っていない2人がほほえましかったです。
そんな勘違いは何度あっても楽しいですが、気を付けないと子供の言いたいことをわかってあげられないことも。
にーさんが幼稚園のころ。
「〇〇くんがぼくのこと、うどんくん、って言うのがイヤ」
と珍しく幼稚園のことを話してきたにーさん。
うどんくん、ってなんか可愛いし悪口じゃなさそう…と思いつつ、
「うどんくんって言われるのがイヤなんだね」と繰り返してみる私。
にーさん「うん、言い方がイヤ」
私「そっか。イヤだって言ってみた?」
にーさん「うん。言ったよ」
私「何度も言われるの?」
にーさん「ううん、1回だけ」
私「1回か…じゃあ、もうこれからは言わないかもしれないね。また言われたら教えて」
という会話がありました。
その数日後、またにーさんの口から同じことが。
私「また言われたの?2回目?あれから何度も言われてるの?」
にーさん「ううん。1回だよ」
私「ん?こないだ話してくれた時と、今日で2回言われただけ?」
にーさん「ううん」
私「昨日は言われた?」
にーさん「うん。」
私「何度も言われるの?」
にーさん「ううん、1回だけ。」
よくよく聞いてみたところ、にーさんにとって、「何度も」=「同じ時にしつこく何回も」ということらしく、友達は会うたびに1度だけ言っては去っていくということでした。
初めて話してくれた時にはすでに何日も言われていたので、さらに何日も我慢していたらしいのです。
あまり話さないにーさんがわざわざ話してくれたのにかわいそうなことをしたなぁ、と思いました。
言葉で情報を共有することの難しさを知ったエピソードです。
大人でも同じことは言えますが、子供に話すときは特に言葉の捉え方の違いについて注意した方がいいですね。
今日の絵本は、子ども特有のまっすぐな言葉の捉え方がキラキラまぶしい一冊です。
まっすぐ歩くってこういうこと
おばあちゃんからの電話をとった男の子。おばあちゃんに教えてもらった通り、歩いておばあちゃんのお家に出かけることにしました。教わったのは「まっすぐ」。ぼくは歩きます。まっすぐまっすぐ…
まっすぐな線。まっすぐに帰る。まっすぐに育つ。
「まっすぐ」と聞いてどんなイメージが浮かぶでしょう。
この子にとっては「まっすぐ」とは少しも曲がることない定規のような直線だったのでしょう。
おばあちゃんの家を目指す男の子は「まっすぐ」という言葉を頼りに道路を進みます。
途中から田舎道になっても、とにかくまっすぐまっすぐ…
あれれ…道から外れちゃってる!
だって道が曲がってるんだもん。
男の子はちゃんとまっすぐ歩いています。
草っぱらになっても、小川があっても、小さな丘があっても、避けたりせずにひたすらまっすぐ進みます。
道から逸れたおかげで、お花や野イチゴ…いろいろなものに出会います。
表紙の男の子を見て「なんで裸足なの~!」と言っていたひめは、「ああ、それで裸足なんだね~」と納得。
次は何が起こるかな?ちゃんとおばあちゃんのお家に着けるかな?とめくるのが楽しく、ひめとちびも夢中になっていました。
林明子さんの絵は本当に子どもの表情がイキイキと描かれているので、私はハプニングに驚いて逃げる男の子の可愛さにメロメロでした。
まっすぐまっすぐ、と呪文のように唱えた男の子の冒険を受け止めた、結果オーライの最後のページも温かいです。
そう言えばカーナビは「道なりに」と言いますね。
子供にはおそらく通じないけど、端的な表現ってあるんだなぁ。
難しいことを誰にでもわかる簡単な言葉で。
賢い人は、それができる人だと思います。
「ママは同じこと何度も言うし、話が長いしわかりにくい」と悪評高い私。
伝わるように伝えることの大切さを噛み締めます。
でも、やっぱり子どもの勘違いってとっても可愛いから、わざと訂正しなかったりもします(笑)
この絵本もとっても可愛いです。皆さんも是非。