3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

まばたきの合間に…「まばたき」

お久しぶりです。こんにちは。

お月見中、月よりも、近くの明るい星が気になってしまい、すぐにググってしまったくるみです。

たぶん木星です。月の明るさも、その星の明るさも太陽の明るさなのかぁ。

最近宇宙に思いを馳せるのが好きです。

 

と、9月に下書きして、さらに時は過ぎ、もうすぐ11月です。

 

夏はいつの間にか去っていました。

たくさんのことがあり、たくさんのことがなく、

あっという間に過ぎたような、恐ろしく長かったような夏休み。

 

夏休み後も続いた在宅勤務とオンライン授業と自由登園。

 

変わらない日常に感謝する気持ちと、変わらない作業に飽き飽きする気持ちと、変わらないと思っていても、私の身長を超したにーさんに驚く気持ちと。

 

いろいろな気持ちがないまぜになって、絡まり合って、整理しよう、ブログも更新しよう、と手繰り寄せているうちに気が付いたら秋になっていました。

そして冬の気配さえも…

 

そんな風にあたふたして、その場を凌ぐように時間を使っているうちに、気が付いたらおばあさんになっているかもしれないんだな、とふいに思います。

ゾクッとします。

 

いつかあれをやろう、いつかこれもやろう、と来るつもりの「いつか」を夢見て。

その「いつか」が来るときには、もうやりたい気持ちも体力もなくなっているかもしれない。

 

41の夏。

確かに人生を折り返した気がする私には、この絵本がグサリと刺さりました。

 

まばたきの合間に…

瞬きをしている時間。その短い時間に起きること。蝶が飛び立ち、時計がカチリと動く。猫が一瞬で飛びかかる。一瞬だと感じているその時間は本当に一瞬なのか…。時間の不確かさを差し出して見せてくれる1冊です。

 

まばたき。

この言葉が連想するもの。それは、視界が途切れたことを意識できないほどのほんの一瞬。気にも留めないほどの時間です。

人間は1日に、多くて2万回ほどのまばたきをするらしいです。すごいですね。

 

文は穂村弘さんです。

ですが、その言葉は短く、ほとんど語ってはいません。

しーん

とか

ちゃぽん

とか。

構想を含めたアイデアが穂村さんなのかなぁ。

それとも酒井駒子さんの解釈?

文字だけで想像できない世界を具現化してくれています。

 

地球の歴史から考えると、まばたきにも値しないかもしれない私1人の人生。

その中で私自身は何億回ものまばたきをする。時間の概念の心もとなさを深く感じます。

 

この絵本で描かれているのは一体誰のまばたきなのか…

 

私は穂村弘さんの言語感覚、酒井駒子さんの絵が大好きなので、夢のような絵本でした。

けれど、子どもたちにはまだ読んでいません。

(たぶんちびが最後の部分で泣く、もしくは読む部分が短くて文句を言うので)

 

個人的には非常に印象に残る絵本でした。後をひく読後感です。

そして、いつかではなく今、何かをしなければ、という焦燥感を感じました。

それにより、とりあえず久しぶりのブログを書き終えることができました。

めでたしめでたし(笑)

 

大人におすすめの絵本です。