3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

始める前からあきらめるのかい?「ホームランを打ったことのない君に」

こんにちは。

無事卒園式を終え、やっと入学式に向けて準備する気になってきたくるみです。

 

先日テレビをつけたら、イチローさんの引退会見をやっていて、思わず見てしまいました。

野球に興味がない私でも知っている、数少ない野球選手であったイチローさんですが、いつ見ても独特な話し方をしていて興味深かったです。

記録よりもこの1年間が誇らしいというお話を聞いて少し考えてしまいました。

 

体を使って仕事をするスポーツ選手は、自分の身体に生じる怪我、疲労、老化、などの避けられない問題と向き合い、メンタルも気遣いながら技術面も磨いていかなければなりません。

その難しさを思い、改めて全てのスポーツ選手に敬意を払いたい念を抱きました。

 

たくさんのネガティブ要素とうまく折り合いをつけて、自分を信じて努力するのでしょう。

 

今日はそんなスポーツ選手に憧れる野球少年のお話です。

 

始める前からあきらめるのかい?

野球の試合で打てずに落ち込んでいたぼくは、コンビニで知り合いの野球青年仙ちゃんと会い、2人は野球について熱く語り合います。

「打ちてえなあ、ホームラン。一生に一度でいいから、でっかいのをな。」

夢に挑み続ける勇気をもらえる絵本です。

 

安打、セカンドゴロ、246のダブルプレー

野球をほとんど知らない私には、ちんぷんかんぷんの野球用語が出てきます。

同じく野球を知らない子供たちもきょとんとしていました。

 

でも、打つことを期待された打席で打てないどころかツーアウトをもらってしまった、という状況がわかれば大丈夫。

まあ野球をやっている方が間違いなく気持ちがわかり、深く読めるとは思います。

 

野球を知らない私は、まず、ホームランを打つことってそんなにも大変なことなんだ、と驚きました。

バレーボールでサービスエースをとるくらいの感じ(バレー部だったのでそんな例えですみません…)だと思ってました。

でも。

考えてみれば、野球って1回の試合で立てる打席も少ないし、ピッチャーも全力で投げている中で、あんなに大きく飛ばすことなんてなかなかできるものじゃないんですね、きっと。

打ちにいってはいけない戦略的なものもあるのかもしれませんし(全然違ったらすみません)。

 

練習だと打てるという仙ちゃん。

はあ…そういうものなんだ…

 

そして、球場で選手の打ったホームランを目にした時の話から、ホームランがどれだけ仙ちゃんにとって心奪われるものなのかということがわかります。

野球の細かい事情はとにかく、ホームランを試合で打つとういうことの持つ魅力と難しさとを理解できればいいのだと思います。

 

とても難しいことだけれど、憧れていること。

それは、野球に限らず誰もが持っていることでしょう。

 

大人になった私は当事者意識を持たず、憧れを憧れとして楽しむことに全く抵抗がありません。

でも。

始める前からあきらめるのかい。

仙ちゃんの言葉が刺さります。

 

憧れているだけじゃなくて、目指してみようよ!

そんな風に背中を押してくれる絵本です。

 

 

 

文の感じなど、小学生くらいの大きい子の方が向いているかもしれません。

大人も是非。

ホームランを打ったことのない君に

ホームランを打ったことのない君に