3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(小6)ひめ(小2)ちび(4歳))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

明るい未来はきっとくる「それしかないわけないでしょう」

こんにちは。

サンダルを履くために足の爪にマニキュアを塗ったくるみです。

毎年この作業をすると夏が来た感じがします。

40回目の夏。爪も年をとったなぁ…と感じた今年です。

 

さて。我が家には3人子供がいます。

 

まだ子どもを産む前、子どもはみんなテレビが好きだと思っていました。

「うーたん(Eテレのキャラクター)が大好き」「テレビを見せている時だけ家事ができる」「あかちゃんはCMの音に反応が強い」「テレビに近寄りすぎる」などなど、テレビ好きの子供の話をたくさん聞いていたからです。

 

けれど、にーさんはテレビが好きではありませんでした。

ちょっと見てはすぐイヤになってしまいます。

こだわりが強い彼は、好きな歌以外は興味なし。

「ジューキーズ」というEテレおかあさんといっしょ」の重機車両の歌が大好きで、

その月の歌として毎日流れていたその曲が、月が変わって流れなくなったとき、彼は怒り出しました。

 

 

Eテレでは動物や乗り物などを真似っこをして踊るコーナーもあり、「みんなでゾウさんになっちゃおう!」と、腕を長い鼻に見立ててユラユラ動かしてパオーン!などと踊るのですが。

にーさんはガン無視…

微動だにしませんでした。

 

子どもは真似が好きで、楽しく踊るのものと認識していた私は唖然。

 

こだわりが強すぎるのは普通じゃないレベルなのかな。

赤ちゃんのときにテレビを見せなかったからなのかな。

もっとママ以外のものと触れ合った方がいいのかな。

 

心配になりました。 

 

さて。

時が過ぎ、2人目のひめが誕生。

 

テレビ大好き、踊る踊る。

アンパンマンの最後の踊りも教えなくても完コピです。
真似っこコーナーでは、忠実に踊ってくれました。

 

それを見て、私は思いました。

 

子どもには2つのタイプがいるんだ。

テレビが好きで一緒に楽しく踊るタイプと、テレビが好きでないタイプと。

 

そして、3人目の子供、ちび。

 

この子はテレビが好きなのかな?踊るかな、踊らないかな?

とワクワクして観察です。

 

真似っこコーナーで「今日はヘリコプターだよ!パタパタパタ~」と踊る子役のお姉ちゃんを凝視しているちび。

すっくと立ちあがります。 

おっ、これは踊る。きっと踊る子だ!

と思っていると…。

 

「〇〇ちゃん(ちび)はウサギがいい。ピョンピョン♪」

とウサギの真似をし始めました。

 

……そうきたか。

 

テレビと一緒に踊った、とも言えるし、テレビ通りに踊ってない、とも言える。

2つの選択肢以外のの無限の可能性をつきつけられたのです。

これが多様性というものか、と。

 

「する・しない」、「すき・きらい」、「いい・悪い」、「簡単・むずかしい」…

の間には果てしない世界が広がっています。

 

それしかないわけないでしょう。

今日はそんなテーマの絵本です。

 

明るい未来を想像しよう

学校から帰ってきたお兄ちゃんに「みらいはたいへんなんだぜ。」と教えられた女の子。食糧難、感染病、戦争…迫ってくる恐ろしい未来図に驚いておばあちゃんに相談しに行きます。すると、おばあちゃんの答えは、両手を広げ、満面の笑みで「だーいじょうぶよ!」。未来がどうなるかなんて誰にもわからない。2択や予測では表しきれない無限の可能性を考えさせられる絵本です。

 

暗いニュースが多い昨今。

ああ、もうお先真っ暗!と嘆きたくなることも多く、気分が沈みます。

 

そんなときの魔法の言葉。

「それしかないわけないでしょう」

 

お兄ちゃんに暗い未来を突き付けられた女の子におばあちゃんが教えてくれる言葉です。

 

予測される悪い未来。

けれど、そんな未来しかないわけない。 

 

毎日ウインナーを食べられる未来や、人参禁止の法律ができる未来、1日中パジャマでもいい未来。

女の子が考える未来が、子どもらしく、可愛くて、思わず笑ってしまいます。

毎週クリスマスが来る未来はうちの子たちも「それがいい!」と声を上げました。

 

話は 、2択や言葉の定義にまで広がっていきます。

これとこれ、だけから選ばなくてもいい。

好き、嫌いの間には言葉にはできない様々な感情がある。

 

またまた考えさせられてしまうヨシタケさんの絵本です。

 

それしかないわけない、たくさんの可能性を考える、ということは物事を体系化せずに認識する、ということ。

〇〇ならこうなるはず。こうするはず。こう使うはず。こう言うはず。

という考えを捨てる、ということ。

カテゴリーに縛られないということだと思います。

 

子どもとは。男とは。女とは。3歳とは。日本人とは。と決めつけず、個性を感じて、その子を見る、ということ。

前述の3人3様の例のように、子育て中に気付くことも多い考え方です。

 

子育てだけでなく、人や動物、生き物(もしかしたら植物も?)と真剣に向き合う経験をすると、カテゴリー化できないこと、例外的なことに多く直面します。

言語化できないような曖昧なものに対面し、それをそのまま受け入れなければいけない場面があることに気付くのです。

 

言葉にしてしまうと一律に規則正しく並んでいるように見える世界には、じつは曖昧なものに溢れた無限の可能性が広がっている。

白と黒のその間に無限の色が広がってる (Mr.children・GIFT)

という感じでしょうか。

 

この絵本には、「それしかないわけないでしょう」という考え方に気付いた女の子の自由な発想の豊かさが描かれています。

そして、長く生きてきたおばあちゃんの包容力、寛容さ、明るさに救われます。

不安を感じている子どもにも勇気と笑顔をくれる絵本です。

 

ひめは、表紙のタオルの使い方だけでも長い時間楽しめました。

ひめは、自由な発想が大好きです。

 

「それしかないわけないでしょう」的発想は得意なものの、「それしかないわけない」内容が暗い未来予想ばかりのネガティブ私がこの絵本からもらったもの。

 

それは、明るい未来を想像する力、

「だ~いじょうぶよ!」と笑い飛ばす力、

明るい想像が作り出す未来への希望の光、です。

 

想像は創造に、子どもの未来は世界の未来に。

 

その一方で、何に対しても考えすぎて決められないタイプの私は「それしかない」にも憧れます。

考えすぎて選択に疲れたとき、 誰かが2択に絞ってくれたら…と思うこともしばしば。

 

2択にはその間にある曖昧な物、入り混じったものを認めない潔さがあります。

考えを進めたり、データをとる上では、どちらかを決めることも重要です。

曖昧なものに言葉を付加することも、情報を伝える上では必要です。

 

この2つの見方。

おそらく、どちらもバランスよくうまく使っていく必要があるのだろうなぁ。

 

などなど、大人にも考えるきっかけを与えてくれる絵本です。

 

 不安感が高まる今、とてもおすすめです。 

それしか ないわけ ないでしょう (MOEのえほん)
 

 

 

 

想像力で旅をする「ジャーニー」

こんにちは。

毎朝、紫陽花に心奪われるくるみです。

年を取るごとに季節の移ろいに気持ちが向くのはどうしてなんでしょう… 

 

さて。

休校中、2年生の課題に取り組むひめに付き合ったことで、ひめが何が得意で何が苦手なのかがよりよく見えてきました。

 

ひめは作文が得意です。

自由に文を作るという課題ではポンポンと次々言葉が出てきます。

逆に、文章を読み取るのは苦手。

 

ここでも、にーさんとは正反対だなぁと感じます。

にーさんはインプットがとても得意。

読み取りも速く、記憶もよく、ルールに従って読み解くことも得意です。

けれど、自由に何かをしなければならない場面ではピタッと手が止まってしまうのです。

 

私も文章は書く方が苦手です。

ブログを書くのもとても遅いです。

読むのもまあまあ遅いですが…汗

 

小学校の先生に「作文のコツは、とにかくどんどん書くこと。細かい間違いは後で直せばいいのよ」と言われたのを今でも覚えています。

けれど、どうしても表現の細かい点などが気になって前に進めません。

 

なので、次々と文を作っていくひめに、感心します。

 

Eテレの「みいつけた!」という子ども向け番組の中で、「おてて絵本」というコーナーがあり、大好きだったのを思い出しました。

園児が両手を開いて絵本を読むように、自分で物語を創作していくのです。

脈絡もなく、オチもない短い話に、いつも引き込まれてしまいます。

 

そこには、想像力があります。そして、想像した世界を表現する力。

 

その力に何の意味があるのか…

ここには実在しないものを想像して、想いを巡らすだけの夢物語に。

自分だけが描いている想像の世界を表現して、他の人と共有するただの遊びに。

いったい何の意味があるのでしょう。

 

この不思議な力で、人類は神話を共有し、協力し、時には洗脳され、ルールや道徳に基づいた社会を作り、ここまで生命を増やして存続してきたそうです。

 

たった1人の頭の中の想像が、自分を救ったり、たくさんの人を動かしたり、便利な道具を作ったり、まだ見ぬ未来を作っていきます。

巨大な力、想像力。侮れません。

 

今日はそんな想像の世界が楽しめる絵本です。少女と一緒に想像の世界へいざ。

 

想像力を形にできる魔法のマーカー

忙しそうな家族に相手にされず、部屋に戻った少女は、赤いマーカーを手にします。マーカーで描いた扉を開くと、そこには別の世界が。少女と一緒にスリルと感動に満ちた冒険へ。

 

表紙を見て、まず目に飛び込んでくるのは「ジャーニー」という赤い字と、赤いボート。

幻想的で童話に出てきそうなお城のような建物の淡い色彩に、不自然なほど映える赤です。

 

というのも、この赤こそが、この絵本の要。

その赤いマーカーペンは魔法のマーカーなのです。

 

はじめに、少女は自分の部屋の壁に小さな扉を描きます。

すると、その赤い扉は本当に開くことができます。

マーカーペンで描いたものは実物になるのです。

 

そして、扉を開くと、そこはたくさんのランタンのようなものがぶら下がった、不思議な霧の中の森。

幻想的な別の世界が広がっています。

 

そこで、次に少女が描いたのはボート。

その赤いボートに小さな川を下っていくと、表紙の建物にたどり着きます。

水路が通るその建物は、ジブリ映画に出てきそうな、想像力を掻き立てられる雰囲気を持っています。

 

川に続くお城の水路をそのまま進んでいくと…

あ、水路が途切れてる!ボートが落ちちゃう!

 

と、

危機一髪で少女は気球を描き、脱出。

 

ほっと息をついたのも束の間、空を自由に旋回している尾の長い紫の鳥が現れて、物語は急展開。

紫の鳥を助けたことで、少女は兵士のような人に捕らえられ、マーカーを落としてしまい、絶体絶命か…!

というドラマティックな展開になっていくのです。

 

実はこの絵本はまったく文がありません。

説明がないせいで、各ページの赤はより映えて、視線が引きつけられ、ストーリーをつかみやすくなっています。

小さい子にもしっかり伝わります。

とても上手いテクニックです。

 

少女が自分で乗り物を描き、乗り換えていくのが面白く、ひめは「ボートほんとに乗れるんだね」「気球だ!」と楽しんでいました。

 

紫の鳥の正体は…と読み進められるストーリーも魅力的で、ラストも良く、読後感も心地よいです。

私たちは想像力でつながることができる。

想像力で遊ぶことができ、想いを共有し、笑い合い、より良い未来を創造することができる。

そんな気持ちになります。

 

建物や飛行船、自然などの絵も素敵です。

皆様もぜひ。

 

パンダは熊のようで猫のよう「パンダしりとりコアラしりとり」

こんにちは。

ちびに「いまウノできる?」とつきまとわれる、くるみです。

ちびは、カードゲームのウノにはまっています。

 

さて。

家族と暮らしている方は毎日どんな会話をしながら食事をしているでしょうか?

 

私が憧れるのは、それぞれが今興味を持っていることの話や、今日の出来事を話して、聞いて、笑って、共有して、という絵にかいたような食卓です。

 

が、我が家の実態は…

「箸を置かないで。はやく食べて」(私)

「これ、食べられない」(ひめ)

「文句言わずに食べろよ」(にーさん)

「にいにには関係ない!」(ひめ)

「にいに、こっち見ないで」(ちび・突然の参戦)

「なんでだよ!」(にーさん)

「はいはい、食べる~!」(私)

 

といった具合。

 

和やかな食卓とは程遠い、がちゃがちゃした戦場です。

話をしようとしたら、だいたいは誰かが

「しりとりしよう!」

なんて言い出し、しりとり大会になってしまうのです。

(そして、ルールや、最初の人を決めるだけで一回はもめるという…)

 

しりとりは古典的で(起源がいつかはしりませんが…)単純な言葉遊びですが、いろいろなアレンジがありますよね。

 ジャンルしばりや文字数しばり、後ろ2文字をとるのや禁止ワードありなど、大人がやっても楽しいルールのものもあります。

 

うちでは、3才のちびは何でもあり、7才のひめは考えて分からなければ何でもあり、私とにーさんはジャンルしばりなどのルールで、などとハンデをつけて楽しんでいます。

 

そんな日常のせいで、思わず手に取ってしまうしりとり絵本。

 

しりとりの懐の深さを感じる一冊です。

 

しりとりから感じる、溢れる動物愛

さあ始めよう、パンダしりとり。「まれたときはきれいなピン」「さのうえをころがるのがす」「ばでがりがりタケをか」…文章でつなげていく動物しりとり。パンダ、カンガルー、チンパンジー、ゾウ、シロクマ…みんなのお気に入りの動物はいるかな?これを読んだらついつい自分でもやってみたくなっちゃうしりとり絵本です。

 

パンダしりとりと聞いて、

「パンダがテーマ?ジャンル絞りすぎでしょ。シャンシャン?シンシン?...って『ん』ばっかり!」

と思って読み始めると、

うまれたときは きれいな ピンク

!!!

文章じゃないか!

 

しりとりで文章はずるいですよね。

 

先日も、しりとりで「もりのなか」と言ったひめに、「『の』でつなげるのはダメなんだよ」と教えたばかり。

文章もOKにしてしまうと語尾は変え放題だし、完全な反則です。

 

でも、そんな反則に目をつぶってしまうくらい、このしりとりのすごいところはパンダについての情報量。

動物に対する熱いまなざしを感じるところなのです。

 

きばで がりがり タケを かむ

パンダに牙…そうか、考えたことなかったな。

 

いっぱい ゆきが ふっても へいきだよ

本来の生息地は寒冷地だっけ?

 

ねこみたいな つめで きのぼり

そうか…牙に爪。

牙は強くて熊のよう、ネコみたいな爪…あ、パンダって大熊猫って書くよね。

なんて思ったり。

 

その動物について、再確認したり、初めての知識を得て見る目が変わったり、絵を見て親近感を感じ、さらなる興味も湧いてきます。

 

絵本の中には、パンダの他にも、題名のコアラも含め全部で9種類の動物が描かれています。

それぞれの動物の生態について、しりとりで繋がったリズムよく読める短文と、動物の特徴や挙動が伝わってくる親しみやすい絵で説明してくれているのです。

しりとり図鑑といったところでしょうか。

 

こんな感じで、自分の好きな物についてしりとりで紹介するのは楽しそうです。

 

あまのじゃく 11年で流石に慣れた 「きらい」は「すき」で 「いいえ」なら「はい」(にーさん)

妹に負けてもにこにこ 「すごい!」と言える その寛大さを 見習いたいな(ひめ)

泣くと 何でも許してもらえる 甘やかされた ムードメーカー(ちび)

 

なぜか初めは短歌調になってしまいましたが。

 

こんな感じでどんどん繋げて自由に遊べます。

 

動物や言葉遊びが好きなら、とてもおすすめの1冊です。

 

働き方について考える「しほちゃんのシフォンケーキ」

こんにちは。

体重の増加が深刻になってきたくるみです。

 

そんな中で、こんな話題ですが…

お菓子作りはお好きですか?

 

私はというと、以前は全く興味がありませんでした。

 

ご飯だけでも大変なのに、さらに時間を割いて調理すること。

泡だて器、粉ふるい、ケーキ型などの特殊な道具を揃えること。

 バターでべたべたした調理道具を洗うこと。

どれをとっても面倒で。

 

というより、そもそも、出来上がったお菓子にあまり興味がなかったのです。

甘いものがそれほど…

 

けれど、数年前になかしましほさんのクッキーに出会いました。

バターを使わず、洗い物もほとんど出ず、簡単、短時間でできる、ポリポリと美味しいクッキー。

とても気に入って、何度も作って家族で食べていたのですが、私には小麦粉が体質的にあまり合わないらしく、お腹にたまった感じがして…

米粉に変えたらいいのでは?などとやってるうちにお菓子作りに少しはまりました。

 

数年前の私からはまったく予想できないことです。

お菓子作りなんて絶対しないと思っていたのに。

「絶対」なんて、一瞬の感情に過ぎないものと痛感しました。

 

そして、とうとう、最近ケーキにチャレンジしました。

 

なんとなく難しそうで、クッキーよりずっと面倒くさそう。

そして、何よりケーキに魅力を感じない。

 

と、敬遠していたケーキなのですが、この絵本を読んでからというもの、シフォンケーキが作ってみたくて…

 

シフォンケーキ作りが得意な女の子のお話です。

 

がむしゃらに頑張ることが良いことではない

ケーキ作りが大好きなしほちゃん。中でも得意なのはシフォンケーキ。食べに来た友達のたみちゃんの提案でお店を開くことにしました。お店は大繁盛。寝ないでケーキを作っていたしほちゃんは、具合が悪くなってしまい…

 

最初はお母さんから教わったケーキ作りですが、こぼしちゃったり、焦げ焦げだったり、様々な失敗を経験し、どんどん上手になるしほちゃん。

その熱意には目を見張ります。

 

お店まで出しちゃって、立派な起業家です。

 

メニューはまっちゃ、レモン、みかん、バナナ。

「しほちゃんのシフォンケーキ」というネーミングも、とても美味しそうです。

(偶然にも、なかしましほさんと同じ名前ですね!)

 

みんなが買いに来てくれるので頑張って頑張って、頑張りすぎて…

具合が悪くなっておかあさんに抱かれるしほちゃんの小ささにハッとします。

頑張らないでもいいんだよ、と言ってあげたくなります。

 

ところが、みんなはお店のために諦めません。

子どもたちに溢れる使命感。

食べさせてあげたい、しほちゃんを助けたい、お店を閉めたくない、という気持ちにじんときます。

美味しいケーキにこだわりを持ってケーキの質に妥協を許さない、しほちゃんの強い意志にも感心させられます。

 

自分が作ったものをみんなが喜んで食べてくれるって嬉しいですよね。

 

ひめはケーキが大好き。(私と違って生クリームも大好きです。)

「美味しそう」「私も作ってみたいな」と言いながら、眺めていました。

 

ちびは、

「コノ ミセノ シフォンケーキハ、セカイイチト、ワタシ オモイマース。トレビアン」

という外国のお客さんのセリフを片言風に読んだら、たいそう気に入って、「もういっかい!!」と何度も繰り返し読まされてしましました。

 

むりは せず、つくれる ぶんだけ つくりました。

継続するための働き方のバランス、できることを丁寧に取り組むこと、譲れないこだわりは大事にすること、一人で背負い込まずにアウトソースすること、など、大人の私にも響くものがありました。

 

そして、何より楽しそうに作るみんなを見て、シフォンケーキを作ってみたくなったのです。

 

卵を分けたり少しは面倒ですが、何度か練習して米粉でふわふわのケーキが焼けるようになりました。

子供たちが美味しそうに食べてくれるのが嬉しいです。

作りたがっているひめにも、そろそろ教えてあげられるかな、とワクワクしています。

 

にしまきかやこさんの可愛い絵と頑張るみんなの姿がほほえましく、元気をもらえる1冊です。

しほちゃんのシフォンケーキ (にいるぶっくす)

しほちゃんのシフォンケーキ (にいるぶっくす)

  • 作者:中川 ひろたか
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 大型本
 

 

の、でつながる無数の世界を旅しよう「の」

こんにちは。

パプリカと恋ダンスを覚えて、次に子どもと楽しめるダンスがないか検索中のくるみです。

 

不安や不満など負の感情が湧きがちな昨今ですが、お家で過ごす時間が増えたことを前向きにとらえて、絵本を読むのもいいですね。

 

ほのぼのしたり、深く考えたり、思い切り笑ったり、美しい世界に酔いしれたり、宇宙の不思議に圧倒されたり、絵本は大人にも楽しいものです。

 

何度も同じ絵本を読むのも好きですが、読んだことのない絵本に出会うことは刺激的な体験です。 

世の中には私が読んだことのない絵本はまだまだたくさんあって、そんな絵本が待ってていてくれることを嬉しく思います。

 

どんな本も初めて開くときはワクワクします。

 

何事も知ってしまうと知らない状態には戻れない。

なので、初めて読むときの感覚はいつも貴重だなあ、と思います。

 

今日の絵本は、初めて読んだとき、その美しさに心が大きく動くのを感じました。

魅力的な世界観をもっている、大人にもおすすめの1冊です。

 

の、でつながる世界を心が旅をする 

わたしの お気に入りのコートの ポケットの中のお城の…「の」でつながっていく物語。次々にでてくる幻想的な異世界とをつないでいく、魔法の言葉「の」。眺めているだけで嬉しくなる画集のような、美しい絵本です。

 

装丁にもこだわりを感じ、醸し出す上質感。

画集のように、アートな雰囲気を放っています。

 

ひめは表紙を見て、「帽子にいろいろな物が乗ってるよ」と少女の帽子に注目していましたが、題名を探し、

「題名がない絵本なの?」

「あ、あった!こんなに小さいの!?読めないじゃん。」

「金色の文字だね!」

「『の』、だけなの!?」

と、題名だけでもいろいろな発見があり、興奮気味でした。

 

たった1文字の鼻音、静かな題名、「の」。

これは「の」でつながっていく物語なのです。

 

日本語の助詞としての、「の」は次の言葉を修飾するだけでなく、主語を表すのにも使える便利な言葉です。 

 

はじめのページは表紙の少女。

表紙では目を閉じ、歌うように口を開けて「の」と言っているように見える少女ですが、表紙をめくると、帽子を脱ぎ、目を開けています。

その横顔は、凛として、目の前の世界を思慮深く見つめているようです。

何かが始まる予感を感じさせてくれる、素敵な始まりです。

 

その少女の「わたし」から始まる物語。

わたし お気に入りコート ポケットお城

3回ページをめくるだけで既にたくさんの「の」に出会います。

 

少女のポケットから、舞台は想像力を掻き立てる異世界へ。

 

異国、空、宇宙、海を旅して、動物や銀河、人魚や魔女と出会い、懐かしさを感じる学校の教室のシーンを経て、最後には…。

そのストーリーの流れによって、私は、頭の中で数々のおとぎの世界をぐるりとめぐって、最後に、ふっと意識が戻ってくるような、不思議な感覚になりました。

遠いところから、意識がふいに自分に戻ってきたようで、夢から目覚める時のようでした。旅の終わりにも似た感覚です。

 

私はこの最後がとても好きでしたが、ひめは、というと。

 

途中は、

「こんなところにお家がある!」

ハリネズミ、バッグ持ってる!」

「あらいぐま可愛い!」

と楽しそうだったのですが、最後は「どういうこと!?なんかこわい!」と怖がっていました。

 

私は、ひめが怖いと表現したことが興味深かったです。

恐怖とは自分の理解や予想を超えている物について感じる感情。

ひめには想像もしていなかった不可解な展開だったのでしょう。

 

たしかに、この絵本のラストは、急に現実に戻されるような強い感覚があります。

ありがちな展開ではあるのですが、通して読んでみると、ハッとさせられるのです。

その衝撃が、美しい絵や、個性豊かな登場キャラクターたちから受けた印象と相まって、特別な余韻を残します。

私はその余韻がとても魅力的で、何度もページを開きますが、ひめは怖がって今のところ読み返すことはなさそうです。

 

表紙の絵に惹かれた方には間違いない1冊だと思います。

みなさまも是非。 

の (福音館の単行本)

の (福音館の単行本)

  • 作者:junaida
  • 発売日: 2019/11/07
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

ウサギ好きにはたまらない!「おどりたいの」

GWに家族で室内用謎解きゲームを体験して、誰より張り切ってしまったくるみです。

いつかリアル脱出ゲームにも行ってみたいです。

 

さて。

ステイホームで家にいるばかりの毎日ですが、インターネットの恩恵に感謝です。

 

両親とテレビ電話でき、運動不足解消のトレーニングも、学習方法も、動画で見ることができる。

 

3食の献立に困ったら、誰かのうちのご飯を参考にできるし、この機会に家をピカピカにしたいと思ったら、上手な掃除方法を調べることができる。

 

手洗いの方法や、最新のニュースも検索すればすぐ見ることができ、買いたいものもだいたいは買える。

(配送に携わる全ての方に心から感謝です。)

 

インターネットがない時代でこの状況だったら、今よりずっと不安で不便で孤独で閉塞感を感じる生活だったに違いありません。

 

それにしても。

 

インターネットのおかげで満たされることと、やはりそれだけでは満たされないことも含めて、

知りたい、食べたい、話したい、買いたい、上手になりたい、楽しく生きたい、きれいになりたい、誰かと仲良くなりたい、誰かの役に立ちたい、誰かに認められたい…

人間の欲望とはなんて果てしないのでしょう。

 

毎日は、不要不急のことだらけ。

基本欲求の食べることだけを考えても、美味しく食べるとか、栄養バランスだとか、付加価値が多すぎます。

どこまでが、直接的に生きることと関係している部分なのか分からなくなります。

 

人間はただ息をして生命を繋いでいるだけではいられない。

良くも悪くも、多種多様の欲求を満たすために、知恵を使い、互いに協力して生きているのですね。

 

他の動物はそんなことはなく、今の瞬間を生きているのでしょうか。

何が生命維持の欲求なのか、など考えずにただ瞬間瞬間の欲求に忠実に、与えられた時間を生きる動物たち。

考え過ぎる日々を送っていると、それも羨ましい気がします。

 

けれど、今日の絵本は、可愛い欲求を抱いたウサギさん。

おどりたいの

ストレートな題名や表紙からして、とにもかくにもウサギがたまらなく可愛い絵本です。

 

ウサギの魅力が止まらない

森のはずれに美しい音楽の流れてくる建物がありました。その建物が気になって仕方ない白い子ウサギは、ある晩覗いてみることに。すると、そこは女の子たちのバレエの練習場でした。「なんてきれいでかわいいの」そう思った子ウサギは…。ウサギの可愛さがたまらない、ウサギ好き必読の絵本です。

 

丸いキラキラした目、赤いほっぺ、ふわふわのしっぽ。

そんな愛らしいウサギが興味を持ったのはバレエ。

 

美しい音楽とひらひら揺れるシュシュや女の子たちの動きに惹かれたのでしょう。

バレエを目にして、ウサギの目は一層輝いて映ります。

 

ウサギの「おどりたい!」という純粋な気持ちを通じて、やはり、何かをしたい!という気持ちはかけがえのないものだと感じます。

理想の自分を描いて、努力したり、その過程を思い切り楽しんだり、結果を得て達成感を感じる。

そういうことが人生においては大切です。

 

踊りたくて練習する子ウサギの、懸命に頑張る姿や失敗してコテンと転がる姿が、またまた可愛くて可愛くて…

 

さらには1羽だったウサギに加えて、

いいなあ わたしたちも おどってみたい

と、たくさん集まってくる小ウサギたち。

ちょっと太ったのんびりした子や、グレーや茶色の毛の子ウサギや…

可愛いの渋滞です。

 

ちびはウサギが大好き。

といっても実物のウサギはほとんど見た事がないのですが、ぬいぐるみや絵本、テレビで見ると必ず反応します。

「うさぎかわい~!」と言って抱き着くちびに、女子を感じます。

生まれ持った可愛いものセンサーと「かわい~!」という言葉。

誰も教えてないのに、小さい女子高生のようなちび。

 

その可愛いものセンサーに引っかかってしまうウサギの魅力。

私も大好きです。

もふもふしていて、小さい口ではむはむ食べて、実物もちゃんと可愛い動物ですよね、ウサギって。

母性本能をくすぐる何かを持っているのでしょうか…不思議です。

 

洗練された清潔感のある優しい絵と、愛らしさ溢れるウサギ、バレエの華やかさ。

女の子の本能をくすぐる絵本です。

ウサギ好きなちびはもちろん、ネコが好きなひめも「かわいい〜!」の連発でした。

 

ウサギ好きには絶対おすすめです。

おどりたいの

おどりたいの

 

 

表紙とのギャップ萌えにやられる「うえきばちです」

こんにちは。

久しぶりに、にーさんの髪をお家カットしました。世の中に、アシンメトリーな髪型が存在することに感謝したくるみです。

「左右違うね」と言われても「そういうデザインなの。」と返せる有り難さ。

 

さて。

更新が滞ってしまいました。

ご無事で過ごされているでしょうか。

 

ありがたいことに、私は元気です。

ただ、変化した生活に対応できず、ブログを書く時間をとれませんでした。

 

うーん、それだけではないですね。 

現実的に主婦の仕事が増えたのはその通りなのですが、精神的にフワフワグラグラしていて文章が思い浮かばなかったような気がします。

気分転換が下手なので、何かで頭がいっぱいになると、他のことがうまくできないのです。環境の変化も苦手です。

 

そんな中ですが、去年の足の痛みが忘れられないので、早朝のウォーキングは続けています。

歩いていると目に飛び込んでくるのが、家々の花壇の色とりどりの花。

遊歩道の木々の緑は日増しに青々として、紫陽花の葉っぱも大きくなり、すずらんスイセン、あやめに咲き始めたつつじやバラ…。

植物界は今まさに色彩豊かな季節を迎えています。

 

ありふれている感想ですが、

植物は人間とは関係なく、着実に日々を生きているんだなと思います。

 

さて。

今日は、植木鉢に植えた植物…植物??のお話です。

 

植えたのは…?

植木鉢に土を入れて、中に植えたのはなんと、のっぺらぼう!毎日水をやっていたら、めが出てはが出て…少し気持ち悪く面白い展開に子どもたちも虜になってしまう絵本です。想像力を掻き立てるラストも秀逸です。

 

表紙には茶色い植木鉢。

花の模様が描かれていて、なんだか可愛いです。

 

お花を植えるのかな、と思いきや、登場したのは、アンパンマンの頭のような、うすだいだいのまん丸いのっぺらぼう。

 

のっぺらぼうはもともと植えるものだとでも言うような、淡々とした語り口の効果もあり、2度見しちゃいます。

 

え?何?今のっぺらぼうって言った?

と。

 

「え〜なんで〜!?」

最初から、ひめもびっくり。

 

めが出て…

はがでて…

 

「あ、そういうことか!次はハナだね?」

と予想したひめも、耳や髪の毛までは想像できず、「変なの〜(笑)!!」とケラケラ笑っいました。

恐がるかなと思っていたちびも一緒に楽しんで、最後の展開にも恐がることなく読み終え、「もう1回!」とアンコールをもらいました。

 

よく見ると、裏表紙にはテディベアのような可愛いクマまで描かれたじょうろがありました。

一見可愛らしい印象を与える外と中身とのギャップが憎いです。

 

女子でこれだけ楽しめたので、男子ならもっと楽しめるのではないでしょうか。

 

のっぺらぼうのあっという間の成長とダイナミックな絵がコミカルで、大人の私も引き込まれてしまいます。

「もう1回!」の気持ちがわかります。

 

そして、子どもたちの笑い声に勇気をもらえました。

深い意味を持たずにぐいぐい世界に引き込んで笑えるような絵本は、今はとても有り難いです。

 

医療や生活を支えるために頑張って下さっている方々には本当に感謝しかありません。

 

そのような方々や、逆に働けない方、病気の方などに比べれば微々たるものですが、今は誰しもが何かしらのダメージを負っているかと思います。

ステイホームしかできない自分の不甲斐なさを落ち込みながら、感染の不安に怯えて過ごしても、家時間をできるだけ楽しもうと笑って過ごしても、同じ1日。

元気があるなら、たくさん笑って前を向いて暮らしたいですね。

うえきばちです

うえきばちです

  • 作者:川端 誠
  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: ハードカバー