意味不明すぎる。曖昧にしておく力を養える絵本?「あーあった」
こんにちは。
帰省した長野にて、窓からの雪景色に驚いたくるみです。
2017年も残すところ1日。
今年も何だかんだありつつ、家族が元気でいられたことを有り難く思います。
気持ちよく新しい年を迎えられる、と思いきや、数日前から旦那と冷戦状態です…。
子供の前ではあまり言いたいことが言えず、ついつい問題が持ち越されがちになる我が家。
お互い言いたいことを溜め込む性格のため、冷戦になることが多いのです。
夫婦で暮らしてみて思うことは、他人のことはどんなに考えてもわからない、ということ。
私以外私じゃないの〜
本当にそう思います。
自分の尺度で人を測ろうと思ったら大間違い。
言葉というものをみんなが同じように使っていると思ったら大間違い。
血の繋がりの有無に関わらず、両親でも子供でも。
自分以外の人、いや、もしかしたら自分ですらわからないものなのかもしれません。
私は物事がうまくいかない時、何が問題なのかをはっきりさせたいと思う癖があるようで、ついつい原因分析に必死になってしまうのですが、「原因分析より対処方法に目を向けよう」と過去に育児本で読み、はっとしたことがあります。
何で衝突してるかを問い改めようとするのは、自分や人を責めることにつながります。再発を恐れるよりも、問題が起きた時にどうやって修正するかを考えろということですね。
裏を返せば、原因は曖昧にしておいてもいいのではないか、ということです。
この、曖昧にしておく力というものが私にはあまりありません。
そんな今日はちょっと曖昧にしておきたい絵本を。
謎多き1冊
ちょっと気持ちの悪い絵、表紙からして意味がわかりません。
かろうじてわかる数ページ。あとの大半は文も絵も全てが意味不明。
意味を汲み取ろうと何度か読んでみたものの意味不明。
子供だったら何かわかるかも、と子供に委ねてみたものの、子供もキョトン。
ただ、意外にも忘れられない1冊です。
こんな絵本が出版されているということは意味不明なものもあってもいいという意思表明なのかも?
曖昧なものもウェルカムな世界なんだと。
深く考え過ぎでしょうか?
とりあえず、今日1日で旦那と仲直りできるよう努力します。
- 作者: 伊藤比呂美,こどものとも,牧野良幸
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1998
- メディア: ペーパーバック
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観察の大切さに気付き、研究について考える「ノラネコの研究」
こんにちは。
また今年も大した掃除もせずに年を越してしまいそうなくるみです。
ここのところ、ちびは魔の2歳児に向かって躍進中です。
外では抱っこすると歩きたくて手足をバタンバタン。ミカンを食べたくてミカンの置いてある部屋のドアをドンドン。テレビを見たくてリモコンを指差して「あー!あー!」
そんなちびがここ数日お風呂を嫌がって大号泣なのです。
「お風呂行くよ〜」と言葉を聞いただけでも泣き出すほど。
なんで…??
もともとお風呂が好きではなかったので、これも主張が強くなったせいかな、と初めは気軽に思っていました。
が、よくよく考えてみたら、冬至の日に浮かべていた柚子を恐がって泣いていたことを思い出しました。
そっか…こんなに引きずるほど嫌だったのか、と思って何とかなだめて入っていたのですが、日に日に泣き方がひどくなります。どうもおかしい。
そして、昨日も何とか入り終えてから、数日前から旦那がお風呂の温度を上げたままにしてたことに気付きました。
熱かったのかも…(汗)
ちびは入る前から泣いているし、入った瞬間に爆発的に泣くってこともないので、思い当たりませんでした。
一緒に入ってたひめも何も言わず、私も今日は寒かったから熱く感じるのかな、ぐらいに思っていました。
もし、熱かったのが原因だとしたら、可哀相で泣けてきます。
気付かなかったことに、申し訳ないやら情けないやら。
にーさんが1歳の時なら泣いている理由を1日中あれこれ考えて思いついたに違いありません。
明らかに1人目と3人目では子供を観察する力が弱くなっています。
新鮮味がなく、どんな事もわりと大丈夫な気がすること。
そもそも1人の子を観察している余裕がないこと。
年のせい。
言い訳は流れるように出てきます。
神経質にならないというのは利点でもあるとは思います。
でも、まだ1歳。いろいろリスクがある間は観察は大事ですよね。また1つ反省です…
そんな今日は観察する絵本です。
身近なことを観察してみよう
題名通りノラネコを研究するお話。
絵本というより観察日記です。
1匹のノラネコの1日の行動を追跡調査して記録したものです。
ふとした行動からネコの習性が見えてきます。
例えば、ネコ同士はなるべく目を合わさないように避けて通ることや、位置が上であるほど優位と捉えることなど、ネコの習性にはいろいろあるようです。
観察し、記録することで、習性が見えてきます。
ところで、子供の頃、研究という言葉、理解していましたか?
私は研究というと、難しい理科の実験が連想され、夏休みの自由研究でなぜ工作が許されるのか、いつも不思議に思っていました。
そして、不思議に思いつつ適当にやり過ごしていました…何をやったのか全く覚えてもいません。
研究とは難しく考える必要はなく、1つのテーマについて、考え、調べて、明らかにしようとすることです。
テーマは、料理の仕方でも、ラジコンの作り方でも、マンガの描き方でも、文房具の種類でも赤ちゃんの生態でも何でもいいのです。
大切なのは、テーマを絞って観察したり調べること、そしてぶれずに一貫した内容にまとめることだと思います。
研究とは何かを知っていれば子供らしい身近な興味を掘り下げて楽しい研究ができたのではないかと今なら思います。
この絵本はそんな研究の面白さを伝えたい時に最適な絵本です。
ただし、5歳には長く退屈で、ひめは途中で離脱してしまいました。
にーさんは楽しく読めました。
ネコや動物好きの方にもおすすめです。
今日は長文になってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
- 作者: 伊沢雅子,平出衛
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1994/04/15
- メディア: 単行本
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クリスマスを振り返って「サンタクロースってほんとにいるの?」
こんにちは。
天井に貼り付けた風船やクリスマスツリーにリース、その他小さい飾りなどを寂しさと面倒臭さでしょんぼりしながら片付けたくるみです。
数日にわたって更新してきたクリスマス絵本の紹介ですが、これで終わりです。
今年のクリスマスを振り返って感じたことは、うちの小3男子、意外とサンタ信じているかも、ということです。
友達といるわけないって話してると言いつつも、「4時頃起きたら会えるかなぁ」とか「スイッチもらった子もいたのに、うちにくれないのは数が足りなかったんだろう」とか。
親だけの仕業とは思っていない様子。
プレゼントをもらえなくなると思っての演技にしては上手すぎるような気がします。
本当に今は半信半疑なんだと思います。
そんな彼にはこの絵本。
サンタクロースは本当にいます。
サンタクロースの存在を疑う子供と親の会話が絵本になっています。
サンタクロースは死なないのかという疑問に、なるほどと思ってしまいました。
お年寄りだもんね。
それに対する返しもなるほど。
やっぱりこの絵本でも親は断定はしていません。
あくまで親も詳しくは知らないというスタンス。
ただ、最後にサンタクロースはいるんだと断定しています。
それまでの曖昧な返答から一転してはっきりと言い切っています。
子供たちはそのページは特に口を挟まず、じっと見ていました。
この絵本を読んで、にーさんの中でサンタクロースというものが現実味を増したように思います。
彼の頭の中でのサンタクロースは…
会社か国、もしくは何らかの組織からもらったおもちゃを、イブの夜に何人ものサンタクロースがそれぞれの担当の地区で各家庭に配っていく。
という感じに落ち着いたのではないでしょうか。
でも、これでいいのかな?
赤い服を着てトナカイ達と空飛ぶソリでやってくる。
おもちゃの木になるおもちゃ。
そんな夢のある話はどこにいってしまったんだろう。
まあ、小3にはそんな夢物語はもう無理でしょうか。
そういう意味ではまだ何も疑っていない5才の夢見がちな女の子にはこの絵本は早かったかもしれません。
疑う余地があることに気づいてしまったかも、と後悔したのですが、まああまり深追いしてなかったので、大丈夫そうです。
サンタクロース。
なんだか不思議な存在です。
子供を喜ばせるために欲しいプレゼントを用意して渡してあげる想いのようなものをサンタクロースと呼ぶなら、確実に存在していますよね。
サンタクロースを疑い出した子に是非。
(疑っていない子にはまだ読まない方がいいと思います)
- 作者: てるおかいつこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1982/10/01
- メディア: 単行本
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クリスマスに読みたい絵本 文句の多いサンタさん「さむがりやのサンタ」
こんにちは。
年末の一大イベントであるクリスマス会が無事終わり、ほっとしているくるみです。
いよいよクリスマスイブ。
子供達は明日の朝をそれはもう楽しみに興奮しながら寝ました。
にーさんは楽しみ過ぎて2時に起きてきたことがあるので要注意です。
さて、サンタクロースのイメージといえば、トナカイと子供を愛するにこにこ優しいおじいさん、ではないですか?
私はそうでした。
でも実際はそうではないかもしれません。
文句ひとつ言わず、子供たちを喜ばせるために張り切って一晩中働き続ける、そんなサンタさんのイメージをガシャーンと壊してもらいましょう。
文句ばっかり!
雪国からそりに乗ってやってくるサンタさん。
寒いのに強いかと思いきや、悪天候に文句ばっかり。煙突や用意されたジュースにまで文句を言っています。
そんなサンタさんのイブの一晩を漫画のような構成で描いた絵本です。
いつも文句や否定表現の多いにーさんは、シンパシーを感じるのか、序盤から笑いながら引き込まれていました。
やはり不満1つ言わないようなサンタさんのイメージとのギャップにやられたようです。
紅茶を沸かしたりお酒を飲んだりお風呂に入ったり。
普通の人間生活を送っているサンタさんにリアリティがあるので、サンタいない説も揺らいできます。
にーさんとひめはとにかく愚痴ばかりのサンタさんを気に入り、「また文句いってる!!」とケラケラ笑っていました。
最後の媚びない語りかけも素敵です。
サンタさん、文句を言いながら、今頃どこの空の上かな?
- 作者: レイモンド・ブリッグズ,さむがりやのサンタ,すがはらひろくに
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1974/10/25
- メディア: ハードカバー
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クリスマスに読みたい絵本 美しい兄妹愛「こうさぎのクリスマス」
こんにちは。
毎日普段しない場所を少しずつ掃除しているのですが、とても年内に終わりそうにないのであっさり諦めているくるみです。
ここのところ、またにーさんはひめに対する不満がたまっているらしく、口を開くたびに文句を言っています。
それに対して「あーやだ、無視しよ」などと、だんだんとひめも口応えをするようになってきて、更なる亀裂を生んでいます。
兄弟は、ケンカから学んで成長していく、と思いつつ、親としてはもう少し仲良くして欲しいと願ってしまいます。
お互いに思いやりの心を持つことができれば。
今日はそんな兄妹愛を感じるクリスマスの絵本です。
大切なのはお互いを思いやること
両親が行方不明になってしまったこうさぎの兄妹がいました。
クリスマスツリーも飾れなかったため、お兄ちゃんはサンタクロースは来てくれないと妹に話します。
その夜兄妹はそれぞれ、相手にプレゼントがないと可哀想と思い、あることを思いつきます。
2人がとった行動とは…
両親がいない心細さとサンタクロースは来ないという絶望から始まる前半。
儚げな絵のタッチも相まって、なんだか不穏な空気。
けれど、そんな場面に光を与える2人の密かな計画。
ひめは2人の計画が途中でわかり、ニヤっとしてうなずいていました。
ストーリーの展開がよめるなんて成長したなぁ。
お互いのことを思いやることの大切さ、なんて教訓じみてると嫌悪感をあらわにするかと思いきや、2人ともなんだか優しい表情になっていました。(すぐ元に戻りましたが…)
ちびもウサギを指差して楽しそうにしていました。
かわいいこうさぎに心温まる1冊です。
- 作者: 松野正子,荻太郎
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1976/12/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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クリスマスに読みたい絵本 世界は善意に満ちている「みんなでつくったクリスマスツリー」
こんにちは。
大掃除もせずにこんまりさんのときめく片付けに明け暮れているくるみです。
気付けば今年ももうすぐクリスマス。
クリスマスは両親と伯母、兄夫婦を呼んでクリスマス会をするので、うちの子供たちにとっては誕生日より嬉しいイベントかもしれません。
(私にとっては楽しくも少々しんどいイベントですが…)
すぐ先にはお正月も待っているし。
ワクワクそわそわの年の瀬です。
さて、クリスマスまで何回更新できるかわかりませんが、読み聞かせしたクリスマスの絵本を紹介していきます。
世界は善意に満ちている
罠にかかり、足を痛めた森に住むうさぎさん。
クリスマス前にも関わらず、寝ていなければなりません。
うさぎさんの家にクリスマスツリーが立っていないことに気付いたからすは、森中にアナウンスします。それを聞いた森の動物たちは…
このお話、最初のうさぎが罠にかかる辺りではリアリティのある尖った話と思いきや、その後はもうただただ微笑ましいファンタジーです。
危なっかしい所が1つもなく、安心して読めます。
そして、最後、みんなの優しそうな表情と言ったら!
読んでるこちらも幸せな気持ちになれます。
平和主義、怖いの悲しいのが苦手なひめは、「この絵本だいすき!今までで1番好き!」と言うほど、気に入ったようです。
暗いニュースが飛び交う世の中。
絵本だもん、温かく描いてるんでしょ、と斜めに見たい気持ちもありますが、思えば、私がヘルニアで動けなくなった時も旦那や両親、もう年老いている伯母、子育てで忙しい近所のママ友などたくさんの人が手を差し伸べてくれました。
普通の生活の中の善意はニュースにならないものです。
暗いニュースや悪いニュースにばかり目がいきがちですが、そればかりに囚われないで、善意のバトンをきちんと受け取り回していきたいです。
優しい気持ちが溢れる絵本です。
- 作者: キャロライン・S.ベイリー,こうもとさちこ,Carolyn S. Bailey,うえさわけんじ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2004/10
- メディア: 大型本
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朝の光を感じてみて「あさになったのでまどをあけますよ」
こんにちは。
母からと、伯母からと、白髭のあの方からの子供3人分のクリスマスプレゼントを準備し終えて、やっと気持ちが落ち着いたくるみです。
めっきり寒くなりましたね。
東京もいよいよ冬本番の寒さになりました。皆さんが住んでいる所はどうですか。
冬はつとめて、というものの、冬の朝はなかなか布団から出られない。あと少しだけ…と起きるのが遅くなっていく毎日です。
そんな寒い日やまだ眠たい日は辛いけれど、どの季節も朝特有のぴりっとした清々しい空気が私は好きです。
皆さんは朝、好きですか?
窓を開けてみよう
朝が来て窓を開ける子どもたち。
田園の町、ビル街、山あいの町…
開けた窓からはそれぞれの風景が見えます。
温かい色合いで描かれた朝の景色と、「あさになったのでまどをあけますよ」という言葉の繰り返し。
この絵本は、子供が楽しめそうというより、ただただ私が好きで選びました。
どこが好きなんだろう。
荒井良二さんの絵はもともと好きなのですが、それだけではないはず。
きっと「あさになったのでまどをあけきますよ」という言葉が好きなのです。
気分に波があり、情緒不安定気味で、どちらかというとうつ病予備軍だと自分で思っている私ですが、朝はなぜか好きです。
私にとって、いろいろなことを素直に受け止められ、1番前向きな時間帯は朝です。
それはおそらく光が関係しているのではないかと思っています。
だんだん明るくなっていく様子やまだ白い、強過ぎない光が私は好きなのかもしれません。
「あさになったのでまどをあけますよ。」
眠れない夜にも朝は来ます。
楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい、ということがあるように、気分がいいから窓を開けるのではなく、窓を開けるから気分が上がる、ってこともあるかも?
子供たちが「あさになったのでまどをあけますよ」と呪文のように覚えて、何か辛いことがあった時、心を開くきっかけになるといいな。
- 作者: 荒井良二
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2011/12/02
- メディア: 単行本
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