3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

こりんもきのみくんも可愛い「ありんここりん」

こんにちは。

週末に今シーズン初めてのお鍋をしました。

これからの週末はお鍋。献立に困る必要のない季節の到来に歓喜するくるみです。

 

 1年生の生活で昆虫について調べる授業があり、ひめはチョウの班になり、チョウについて調べました。

そこから、苦手だった虫が少し好きになったひめは、休日になって「虫採りに行こうよ」と言い始めました。

虫が苦手な私は飼うのは絶対にいやっ、と思い、「採って飼うの?」と聞くと、「オオカマキリにあげるの」と…

クラスでオオカマキリを飼っていて、生きている虫…バッタなどを捕まえてえさとしてあげるらしいのです。

 

バッタが食べられるのを観察するのね…

バッタ、調べていた子もいたよね…

 

1年生にして学ぶ自然界の厳しさ。

弱肉強食の食物連鎖

 

ひめも全くバッタに感情移入していないようで、少し衝撃を受けました。

(バッタ可愛い、って言ってなかったっけ?)

 

さて、今日は身近な虫である、ありの可愛いお話です。

 

どんぐりの帽子を見つけにありの巣へ

ビスケットを見つけてウキウキのありんここりんが出会ったのは、しょんぼりしているきのみくん。穴に落ちた帽子を一緒に探してあげることにしたこりんでしたが…。小さい子にもわかりやすい可愛いお話です。

 

帽子をかぶったシルエットの真っ黒なあり。

表紙にもいるこの主人公のこりんが、シンプルな絵なのになんとも可愛いのです。

そして、あとから登場する棒手足のきのみくんもとても可愛い。

困り顔も「ぼくのあたまはつるんつるん。はずかしいよ。」というセリフも可愛い。

(語彙力足りず、「可愛い」と連呼していますが…(汗))

 

そんな2人が迷路のようなありの巣の中を帽子を探しに行くお話です。

ありの巣の中を覗けた気分になり、帽子はどこにあるのかな、と夢中になれるストーリーも楽しく、子供たちは夢中でした。

 

最後に、「さあ、またおやつさがしだ。」と顔を出すこりんがまた可愛いな(しつこい…笑)と思っていたら、その右ページにもひょっこり顔を出していて、もう可愛過ぎます(結局可愛いとしか表現できず…)。

 

ひめは「『またおやつさがしだ』って、最初のページに戻ればいいね!そしたらずっとずっと続くよ!」と嬉しそうでした。

 

どんぐり好きのちびも楽しめ、虫嫌いの私もありが可愛く見えちゃう絵本でした。

ありんここりん

ありんここりん

 

 

独特の世界観を持つ絵本「まじょだ!」

こんにちは。

今年のハロウィンも、近所のママ友の計画に乗っからせてもらったくるみです。

 

今年も女子2人は仮装しました。

ひめは美女と野獣のベル。

ちびはプリンセス。

(ちびには家にあった白いドレスを着せたのですが、「ラプンツェルになりたい!」とゴネるので、ひめと2人で「ラプンツェルも白いドレス着ることもあるよ!」となだめて納得させました(汗))

 

 個人的にはベルの真似をしたひめの髪型がとてもうまくいったので、大満足でした。

 

ハロウィンでは魔女の仮装をした方もいるのではないでしょうか?

今日は、少し変わった魔女のお話です。

 

小さいキリンを飼ってみたい

魔女がいた。名前はボラ。キリンが飼いたくなったので魔法で小さくして飼った。キリンに対して柄にもない優しさを示した魔女だったが…絵画のような絵と驚きの展開が楽しい絵本です。

 

割れたあご,土色の四角い顔の魔女。

出っ歯のキリン。

抽象画のような背景。

個性的な色使い。

 

独特のの世界観があります。

 

抽象的な絵と違い、ストーリーはわかりやすいけれど、途中、急展開があり、「えー!」とひめもびっくりしていました。

最後は新しい始まりの予感を残して終わるのですが、「どういうこと?」とひめ。

なんとも不思議なお話です。

 

キリンを小さくして飼うなんて、ちょっといいなぁ、と思ったり、帽子を冷やしてかぶるという変な趣味に笑ってしまったり、この魔女の憎めないキャラクターに惹かれてしまいます。

 

猫とキリンも魔女のことを本当に恐れ嫌ってはなさそうなところもなんだかほんわかします。

魔女のことを慕っているように見えるところさえあります。

 

なんたって魔法を使える魔女なわけだし、魔女の話ならこのくらい不思議な話でいいかもしれません。

 

ちょっと無気味な奇妙な顔の表紙といい、なんだか心に残る1冊でした。

まじょだ!

まじょだ!

 

 

人間味溢れる猫の話「ブチョロビッチョロはどこ?」

こんにちは。

「カレーの匂いがする」と言うちびに「鼻がいいね~」と言うと、「みて!あながあいてるからね」とドヤ顔で鼻の穴を見せられたくるみです。

 

坐骨神経痛を改善するために、早朝、近所を歩いているのですが、驚くのが猫の多さです。

同じルートを歩いていると、不思議とほとんど同じ場所で同じ猫に会います。

 

太った猫、細い猫、白いの、ぶちの、真っ黒の…

猫もいろいろいますが、ほとんどの猫がとる行動は同じ。

さっと離れて、家々の敷地に潜り込み、そこから、私が自分の視界を離れるまで、警戒心剥き出しに、じーっと睨みます。

 

野生を感じます。

 

犬派か猫派かと言われるとどちらかというと犬派の私ですが、あの背中のカーブと警戒心がワイルドでしなやかでかっこいいなぁと思います。

 

さて。

今日の絵本は飼い猫の楽しいお話です。

 

「きらい」だけど…

チコちゃんはねこを飼っています。ブチョロビッチョロという名前です。けれど、ブチョロビッチョロはチコちゃんがきらいでした。同じご飯にうんざりし、遊びに付き合わされるのもいい迷惑。とうとうある日、ブチョロビッチョロはチコちゃんの家を出ることにしました。ネーミングやチコちゃんのキャラクターも面白い、ユーモア溢れる絵本です。

 

題名から「ブチョロビッチョロ」ですから、子どもを惹きつけないわけがありません。

そして、ぼーっと生きてんじゃねーよでお馴染みのおかっぱ頭のチコちゃんと同じ名前で、髪型もおかっぱのチコちゃん登場。

 

最初から大興奮の子供たちです。

ひめ「ブチョロビッチョロって名前なの?」

ちび「ブトロットロ…?」

ひめ「チコちゃんってあのチコちゃん?」

ちび「こわいやつだ!」(ちびはぼーっと生きてんじゃねぇよと言う時のチコちゃんの顔がこわいらしいのです)

 

「すき」「なかよし」「いつもいっしょ」などという設定は数あれど、最初にばっさりと「きらいでした」と言ってしまうのも面白く、嫌がる猫の表情もいい味出してます。

 

思わず繰り返したくなるニャンコロビッチという名前の猫も出てきて、物語は楽しく展開し、終わりを迎えます。

 

そして読後には温かいものが残ります。

 

ブチョロビッチョロは本当にチコちゃんが「きらい」なのでしょうか?

 

「きらい」だけど憎めない。

「きらい」だけど愛着がある。

「きらい」だけどいないと寂しい。

 

そんな不可解な気持ちってありますよね。

押され続けていたのに急に引かれると、ちょっと待って!となる気持ちもわかるなぁ。

 

そんな風にブチョロビッチョロの心の動きに人間らしさを感じて、面白かったです。(猫だけど)

 

ひめは、「なんでそんな長い名前付けたのかな」「チコちゃんがつけたの?」「変な名前ばっかり」と名前について、何度もコメントしていました。

小学校低学年も十分楽しめると思います。

 

とても楽しい絵本です。

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死んでも消えないもの「わすれられないおくりもの」

こんにちは。

台風が過ぎ去り、ある程度予測できた災害でも、天災から逃れることは難しいのだなぁと自然の脅威に慄いているくるみです。

被害に遭われている方が一刻も早く穏やかな暮らしを取り戻せますように、心からお祈り申し上げます。

 

 

この夏、大好きだった伯母が亡くなりました。

 

母とは性格が合わず、年々すれ違う部分を多く感じているのですが、母の姉であるその伯母には共感できる部分が多く、親しみを感じていました。

 

子供がいなかった伯母は姪っ子甥っ子を自分の子供のように愛してくれました。

明るく、よく笑う彼女は、みんなに慕われ、彼女の周りにはいつも笑顔が溢れていました。

 

親しい人が亡くなったのが初めての私は、思い出してはメソメソして、想いを消化できずにいます。

思っていたより早かった別れを、とてもとても残念に思います。

もっと相談したいことがあったのに。

もっと話をしたかったのに。

もっと子供たちと会いにいけば良かった。

……

 

また、死ぬということについて、ふとした時に、考える時間が増えました。

  

これから、親もどんどん老いて、自分も家族も友達もだんだん老いて、死を経験することが増えていくでしょう。

考えたくはないけれどもしかしたら、万が一、生きている間に子供の死に直面することもあるかもしれません。

 

これから出会う死を、私は乗り越えていけるのだろうか…

 

そんな死にまつわる心のささくれを鎮めて欲しいときにも、絵本は助けになります。

 

 身体がなくなっても残るもの

アナグマは何でも知っていました。もう自分が長く生きられないことも知っていました。ただ、後に残していく友達が悲しむことだけが気がかりでした。友達の楽しそうな姿を見て幸せな時間を過ごした夜、アナグマは夢を見ました。長いトンネルの中を走る夢。アナグマはとうとう死んでしまったのです。

 

今回は思いっきりネタバレになってしまいそうです。

(まっさらな気持ちで絵本を楽しみたい方はこの先はご遠慮ください。)

 

アナグマが死んで、モグラは涙が止まりません。

アナグマが心配した通り、友達は悲しみでいっぱいです。

 

悲しみのまま雪が覆い、冬を越え、春になって、みんなはアナグマとの思い出について少しずつ話し始めます。

 

アナグマはみんなにそれぞれ豊かに暮らせる知恵や工夫という宝物を残してくれました。

モグラにはハサミの使い方を。

カエルにはスケートの滑り方を。

キツネにはネクタイの結び方を。

ウサギにはパンの作り方を。

 

豊かに生きていける術を教えてくれたアナグマ

暮らしの中でふとその豊かさを噛みしめるとき、みんなはアナグマを思い出すのでしょう。

教えてくれた場面、アナグマの言葉遣いや表情を思い出すとき、みんなの記憶の中でアナグマは生き続けています。

 

アナグマの身体はなくなっても、自由になったアナグマは生き続けているのです。

 

魂があるとかないとか、心と身体は分けられるとか分けられないとか、そのような議論には詳しくないのですが、このように考えると、誰かが死ぬとき、何も残らないということはまずありません。

一緒に過ごした人には思い出が残ります。どんなに小さな赤ちゃんであっても、お腹にいた時の思い出は残ります。

 

伯母のことを思っても、私の記憶にはまだ伯母の姿があります。

もちろん全てが記憶に残っているわけではありません。

残っているのは、言われて嬉しかった言葉や、大笑いした思い出、ソフトクリームを食べながら運転していた横顔、作ってくれたおにぎりの味、言い争いしたこと、少し嫌だったこと…など。

残っている記憶は、その時の私の心に響いた出来事が多いです。

 

おそらく、良い方にも悪い方にも大きく心を揺らしたことは記憶に残りやすいのだと思います。

 

ふと、私が死んで、みんなの心に残ることはどんなことだろうかと考えます。

 

それが嫌なことでなくて心が温まるような場面だったらいいな。

願わくば、アナグマのようにその人の人生を豊かにすることであったら…。

 

けれど…

子供達にはガミガミと怒る恐い顔、夫には家事をダメ出しする冷たい顔、母には心を開いていない不満そうな顔。

今のままではそんな記憶が残ってしまうのではないかと不安になりました。

 

楽しそうな友達を幸せそうに眺めるアナグマのように、穏やかな気持ちで人に優しくしたい、と改めて思います。

 

ひめは、アナグマが死んだとき、信じたくない気持ちからか、「これも夢なんでしょう?」と言っていました。

三途の川のように用いられているトンネルの夢の比喩がわからなかったのかもしれません。

もう少し、ゆっくり読み聞かせをした方がいいのかな。

 

私はアナグマが、トンネルの中で、動きにくくなった身体から自由になって走る場面が印象的でした。

老化であれ、病気であれ、うまく動かない身体から解放されるということが、死だとしたら、清々しいものなのかもしれません。

 

実際は、どんな感じでしょうね。

経験した人には聞けないですもんね。

 

もし、私が無事年老いて、自分で死期を予感するようになったら、その時にもう一度読みたい絵本です。きっと死が怖くなくなると思います。

そして、それまでにたくさんのものを周りの人にプレゼントしていたいです。

 

森の動物たちの絵も優しく、心に残る絵本です。皆さんも是非。

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)

 

 

 

子供に食べさせたいのなら「ごはんのじかん」

こんにちは。

やっと秋めいてきて、寒いのは寒いので苦手なんだった、と毎年のように思うくるみです。

 

子育て中の方々、子供のお世話で1番憂鬱に感じる時間はいつですか?

 

喧嘩の絶えない日中の時間?

宿題をやらせるのに疲れる放課後?

自分のペースで入れないお風呂?

なかなか寝ないせいで、こっちが寝落ちしそうな寝かしつけ?

 

どの時間もそれなりに大変ですが、私が憂鬱なのは、断然ご飯の時間です。

1番下が3歳となり、子供のお世話が少し落ち着いてきた我が家ですが、ご飯の時間はなかなかにストレスを感じる時間です。

 

男子なのにあまり食べないにーさんを始め、ちびと同じくらいの量しか食べないひめ、食べたいものだけ食べるちび。

 

食べることにあまり興味がないので、全く集中して食べません。

それなら、今日あったことなど話しながら和やかな団欒の時間に、と思いきや、話し始めると、クイズなどの遊びになったり、口喧嘩を始めたりします。

 

「前を向いて食べなさい!」と何度も言い、結局ちびの口には一口一口食事を運び、上の2人もとにかく時間がかかるので、なかなか片付けることもできず、イライライライラ…

 

そんなに私が作ったご飯が美味しくないのか!!

と叫んで、ちゃぶ台をひっくり返したいです。

(実際はテーブルで食べてるんですけど。)

 

あぁもぉ!本当は楽しい食卓にしたいのにっ(泣)!!

 

そんな私をクールダウンさせるのにぴったりの絵本がありました。

 

子供に食べさせたいのなら

「ごはんよー」と呼ばれた女の子。お絵かきに夢中だった女の子は嫌々ながら食卓につきます。すると、絵から抜け出したワニ、クマ、オオカミがやってきて…。食べたくない子供の気持ちに寄り添ってくれる絵本です。

 

子供は欲求に忠実。

時計や栄養バランスで食べているわけではないのです。

食べたいときに食べたいものを食べたい!

 

いやいや、本当は誰だって、大人だってそう。

 

そういえば、私も1人ランチは好きな時間に適当なものを食べています。

やりたい事がある時はささっと済ましてしまったり。

何かを夢中でやってる時は食事に時間をとられたくはないものです。

 

ただ、大人になるにつれて、栄養バランスの重要性や、現実的な時間の問題、作ってくれた人への気遣いを学び、文句を言わず、時間を決めて食べるようになるのですね。

 

子供に食べさせたいのなら、とにもかくにも、空腹にさせるのが1番。

改めてそれはそうだよなぁ…と納得させられました。

 

ひめとちびは「私はワニが好き!」「〇〇ちゃんはクマ!」と動物が気に入ったみたいでした。

女の子が描いた模様がとても愛らしい動物たちです。

 

子供が食べたくないとき、こんな動物が来て、「すてきなごはん!」と言って美味しそうに代わりに食べてくれたら、子供も私も救われるのになぁ、と、夢見てしまいました。

 

明日から空腹を意識しておやつの食べ方を見直してみようっと。

ごはんのじかん (ポプラせかいの絵本)

ごはんのじかん (ポプラせかいの絵本)

 

 

探究心を育む絵本「あめがふるときちょうちょうはどこへ」

こんにちは。

今週はなんだか体が重いくるみです。

 

にーさんは小学校5年生ですが、勉強が難しくなるにつれて、だんだん科目の好き嫌いが出てきました。 

 

 幼い頃、幼稚園バスで先生に計算問題を出してもらって喜んで帰ってきたり、科学の絵本が好きだったので、てっきり理系の教科が好きなのかと思っていたのですが、「理科は嫌い」と一蹴されました。

社会が好きらしいです。

 

逆に、小学校に入るまで足し算もほとんどできなかったひめですが、日々の会話から、理科が好きになるかもしれないな、と思うことがたびたびあります。

 

「(湯気を見て)わぁ、すごいいっぱい白くなってる!どうして?」

「(トマトを切って)こうやって切るといつもの切り方と違う模様になるんだね。」

「(マステを使いながら)どうしてくっつくんだろう?」

身の周りの不思議について考えたり、不思議だと思う気持ちが強いです。

 

にーさんは新しい知識を得るのが好きで、ひめは知らないことを体験することが好きなようです。

 

私自身は悩みに悩んで理系に進みましたが、どちらかというとにーさんタイプで、理系にはそれほど向いてなかったような気がしています。

理系の研究では、「どうなっているんだろう?」「見てみたい!」「こうやったらどうかな?」という気持ちを持続することこそが1番大切なのではないかと個人的には思います。

答えを探す過程も楽しめる人が向いているのではないでしょうか。

 

ひめはまさにその過程を楽しめる気がします。(若干飽きっぽくもありますが)

そこで、そんなひめを思い浮かべて選んだ絵本が今日紹介する絵本です。 

 

静かな探求心

ポツポツポツン。雨が降ってきたら皆さんは傘をさしますね。でもミツバチやウサギやアヒルはどうするのでしょう。やさしい翅をした蝶々はどこへいくのでしょう。様々な動物に想いを巡らせ、静かに語りかけ、なぜと思う心に寄り添うような絵本です。

 

蝶はひらひらと薄い翅を羽ばたかせて飛びます。

その翅はとても心もとなく見えます。

雨で濡れてしまったら、どうなるのでしょう。

 

題名が示すように、この疑問から始まります。

そして、他の動物は雨の時どうするのだろう、と考えていきます。

 

この絵本のステキなところは、穏やかで優しく語りかける口調と、科学的な内容の絵本なのに何も難しいことを言わないところ、結論を言わないところだと思います。

 

まあ逆を言えば、真相を知りたい人にとっては物足りない本、とも言えます。

新しいことは何も教えてくれません(笑)

 

でもそこがいいなと思って読みました。

疑問を共有している感じがするのです。

確かに、蝶はどうしているんだろう、今度見てみようかな、という気持ちが湧いてきます。

それこそが正に科学の入口だと思います。

 

ひめは静かに聞いていましたが、最後まで聞いて「教えてくれないんだぁ」と驚いていました。

いつか自分で発見してみてね。

 

最近ウサギにはまっているちびは「うさぎさんいるかな。」「いたぁ!!」と、うさぎのページで盛り上がり、お話自体は聞いてるんだか聞いていないんだか。

3歳には少し難しいかもしれません。

 

あまり色彩のない絵は、雨の情景を映してるようで美しいです。

 

また、文章の柔らかい雰囲気がとても好きでした。

昔の絵本の言葉って少し馴染みのない言葉があったりもするけれど、趣きがあっていいですね。

背筋が伸びる感じがして、自然にゆっくりと発音できます。なんでなんでしょう…

 

皆さまも是非。

あめがふるときちょうちょうはどこへ (世界の絵本ライブラリー)

あめがふるときちょうちょうはどこへ (世界の絵本ライブラリー)

 

 

だれのお手紙かな?「いろいろおてがみ」

こんにちは。

夜型と朝型の狭間でふらふらしているくるみです。

なかなか完全な朝型になれません。

 

さて。

皆さんはお手紙を書くことはありますか?

メールやラインで気軽にメッセージを送れる現代で、どのくらい手紙は書かれているのでしょう。気になります。

 

私はというと、先日の敬老の日に、ちびが幼稚園で作った絵を両親に送るために手紙を同封しました。

年に何回か、子供絡みでそんなことがあるくらいです。

 

あとは、たまに子供に置き手紙して、用事を伝えることもあります。

でも、これは手紙というかほとんどメモ…

 

 

私の母はお手紙が好きです。

メールにあまり親しみを感じていないお年寄りは、手紙好きの方も多いのでしょうか。

でも、義母は手書きするのが嫌みたいで、手紙もあまり好きそうではありません。まあ人によるのでしょうね。

 

お年寄り以外でいうと、スマホもパソコンも持たない子供はお手紙が大好きですよね。

ひめは近所のお友達とお手紙交換して遊ぶのが大好きです。

ポストに行かずとも郵便受けに直接入れられるのであっという間に届き、お返事を書いたり、楽しそうです。

 

中高生はどうなのでしょう。

私が学生の時は授業中に回したり(良い子はマネしてはいけません。)、絵が上手な友達が似顔絵を描いたり、先輩とやり取りをしたり、可愛い手紙の折り方を知っている友達を尊敬したり…手紙にまつわる思い出が多くあります。

今はどうなんでしょう。

 

私たちの世代になるとお手紙のやり取りはほぼしませんよね。

年賀状くらいでしょうか…

デジタルツールでのやりとりが主流になってから、手紙の存在は、より堅く重たくなった気がします。

突然友達から手紙をもらったら、何事だろう??と思ってしまいます。

 

今は、100均でも可愛いレターセットがあって、買って使いたいのですけど、なかなか書く相手がいません。

ずいぶん前に、ほぼ日ストアでミナペルホネンのまん丸いレターセットを一目ぼれして買ったのですが、それもまだ全然使えていません。

 

そう、手紙には便箋選びの楽しみもありますよね。

 

今日は便箋を見るのも楽しい可愛い絵本を紹介します。

 

だれのお手紙かな?

はなちゃんはお手紙が大好きです。くるかなくるかな、と待っていると次々にお手紙が届きます。黒い模様、しましま模様、もこもこ、大きいの、小さいの、誰からかな?特徴的な封筒かを見て差出人を当てるのも楽しい絵本です。

 

表紙をめくると満面の笑みのショートカットの女の子。

その笑顔だけでも心がほっこりします。

 

ページをめくると、まずは白地に黒いぶち模様の封筒。

封をしているのは牛乳パックのシール。

 

だれからかな?

 

クイズ好きの子供の心を掴みます。

 

もぉーと鳴くあの子かな?

 

と、ページをめくると、開いたお手紙と吊りズボンを履いた牛くん。

手紙の最後に書かれた名前を見つけ、「もうたくんって言うんだね!」とひめ。

「やっぱりうしだぁ!」とちび。

 

そんな風に次々と郵便受けに来るお手紙を開いていくのです。

 

途中で誰だかわかりにくいお手紙や、最後に嬉しいお手紙もあって、子供にはとっても楽しい絵本でした。

 

私は、はなちゃんが真剣にお返事を書いている姿が可愛くて好きでした。

はなちゃんはやっぱり、お花の模様の便箋!

 

くるかな?だれからかな?どんな便箋かな?

お手紙にはわくわくがたくさんありますね。

お手紙の魅力を再発見できる絵本でした。

いろいろおてがみ

いろいろおてがみ