3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

こだわりが強すぎると周りは大迷惑「しりとりがだいすきなおうさま」

こんにちは。

1つ気になることがあると、他のことが手につかなくなるくるみです。

気持ちの切り替えが苦手です…

 

さて。

皆さんは生活の中でこだわることは多いですか?

私はどちらかというと多い方だと思います。

 

野菜をたくさん食べないとダメ。

添加物や白砂糖はなるべく摂らない。

朝はフルーツを食べる。

 

まず思いつくのは、食に関することばかり。

食べ物へのこだわりは強いです。

 

その他、家事のやり方などは細かいことがたくさんあり、数えられないほど。

 

もちろん、こだわりが強いということは、悪いことばかりではありません。

五郎丸選手のルーティンのように、同じやり方でこそ1番集中して力を発揮できることもあります。

ただ、必要以上に固執したり、周りに強要するほどになると、良いものとは言えなくなります。

 

同じくこだわりの強いにーさんを育てて思ったのは、「こだわり」は「不安への恐れ」から来るものだということです。

 

そのやり方でないと心が乱れ、不安になるから、1つのやり方にこだわるのです。

ところが、1つのやり方にこだわると、他のやり方を迫られた時により心が乱される、という本末転倒で悪循環な事態に…

 

どんなやり方でもなるようになるさ、という柔軟性を身につけるためにはどうしたらいいんでしょう?

 

今のところ、ハードルを下げることや失敗をも楽しめる豊かな心を育むこと、あたりが関係ありそうな気がしています。

が、そうだとしたら、失敗した時に親が笑ってあげるべきな気がするができていない…だって私だってできていないんだもの…

といった状況です。

 

そんなことを考えた今日の絵本はこだわりが強すぎる王さまのお話です。

 

しりとり狂の王さま

しりとりの大好きな王さまは、部屋の中の物もしりとりで並べています。

食事もしりとり順に家来に作らせ、思い通りにならないと怒り散らす王さまに家来たちはうんざり。

ある日、家来たちは反撃に出て…

しりとり遊びを始めた子どもにおすすめの絵本です。

 

王様のしりとり好きは病的なほど。

部屋にあるものもしりとり順に並んでないと気がすみません。

 

みんなで絵に描いているものを確認していきます。

窓、ドア、アルバム、虫眼鏡、ねこ、こま、マント…

生き物まで入ってる!

この確認作業だけでも子どもは喜んでいました。

 

食事の最初の1品は、王様のその日の気分次第なのですが、その後はしりとり順、最後はプリンと決まっています。

しかも、早食いの王様はあっという間に食べてしまい、早く早くとせかすのです。

なんてわがまま!

 

けれど、ここまでくるとわがままも面白い。

焦って出した「きのこ」なんて、シンプルすぎる!料理って呼べるのだろうか?

それを嬉しそうに食べる姿も急いでいる家来たちの様子もとても楽しいです。

 

反撃に出た家来達のしりとりは、しりとりルール違反なんじゃ??と思ったこだわり屋の私とにーさんはさておき、ひめには大ウケで、何度も真似して口に出していました。

それを真似してちびも大喜び。

 

しりとり遊びを始めたくらいの子どもには、とても楽しい絵本だと思います。

 

こだわりはせめて自分の中だけにしておかなきゃ、そして、子どもの失敗に寛容な母親になりたい…と思った絵本でした。

しりとりのだいすきなおうさま (チューリップえほんシリーズ)

しりとりのだいすきなおうさま (チューリップえほんシリーズ)

 

 

昨日より今日、今日より明日!「あしたのぼくは…」

こんにちは。

季節の変わり目に咳が止まらないくるみです。

 

現在2歳8ヶ月のちび。

できることがどんどん増えています。

自分で服を全部脱いだり、踏み台を使って電気を付けたり、折り紙をきれいに折れたり。

 

それでも家族の中で1番小さいちびはできないことがいっぱい。

 

炭酸飲料が飲めない。

字が読めない。

なぞなぞが答えられない。

ハサミを使えない。

1人でお留守番できない。

 

させてもらえないことも多いです。

 

できないことに出会うたび、

「おおきくなったら〇〇ちゃんも(ちびの名前)できる?」

と聞いてくるちび。

「うん、できるよ!」と言うと、「やったぁ!!」と飛び上がって喜びます。

 

成長したいと心から願っているちびを応援したい気持ちとともに、羨ましさも感じます。

 

咳は治らないし、飲めるお酒の量も減り、ヘルニア、肌もカサカサ、疲れ目、身体もかたい…年々体の衰えを感じている私。

いいなぁ。成長できるって。

 

けれど。

考えてみれば、英語、読書、ブログ、気持ちの伝え方、憂鬱な気持ちの対処法、片付け、ペン字、身体の不調との付き合い方…少しは能力が上がっていることもあるかもしれない、私だって。

 

年をとっても昨日より今日、今日より明日、スピードは遅くても成長はしているはず!

 

今日はそんな勇気をもらえる絵本です。

 

進化し続ける自分

ぼくはピーマンもニンジンも食べられない。自転車も上手に乗れないし、サッカーも下手。

でも明日のぼくは今日のぼくとは絶対違う!

明日のぼくは…

 

まだまだできないこといっぱいのぼく。

でもあしたのぼくは…

とページを開くと、できているぼく!

その繰り返しの絵本です。

 

同じパターンなのですが、意外とページ数が多く、できないことがたくさん提示されます。

 

ひめは1人で寝られないことや、鉄棒など、共感することも多く、かじりつくように眺めていました。

 

でも、できないことに共感しても、悲観的になることはありません。

だって次のページにはちゃんとできているぼくがいるから。しかも超人的なくらいに。

そのギャップの面白さと、繰り返しで、子どもの心をがっしり掴んでいました。

 

しかも、予想を裏切る最後の展開が、子どもには面白く、ママにはくすぐったいオチなのです。読後感は最高です。

 

子どもたちにはずっとずっと成長し続ける心を持って生きて欲しいなぁ。

そして、自分自身も、明日の私は今日の私よりも何か1つでも進化していたい、と思いました。

 

でもとりあえず、明日が今日になってしまったので寝なくては(笑)

前向きな勢いをつけたい時にぜひ!

あしたのぼくは… (みやにしたつやのえほん)

あしたのぼくは… (みやにしたつやのえほん)

 

 

園バスでも自転車でもなく…「えんふねにのって」

こんにちは。

ひめの幼稚園生活も、残すところ14日。卒園式で歌う歌を聴いていたら淋しくなってきたくるみです。

 

ひめは3年間幼稚園バスに乗って幼稚園に行きました。初めは車酔いを心配した私も、今では何の心配もなく、見送っています。

 

ところで、みなさんは幼稚園バスの存在を知っていますか?

幼稚園に通っていなかった私は、恥ずかしながら幼稚園バスというのがどういうものか、知らずに大人になりました。バス停のような物があって集団で待つのだろうとぼんやりとした予想をしていました。

 

子供を産み、昼間に車を運転するようになって、バッグも持たずふらりと道端に立っている人を訝しんでいたのです。

「あの人、いったい何をしているんだろう」と。

自分が1人で道端で幼稚園バスを待つ身になり、通り行く人に訝しげな目で見られるようになって初めて、「ああ!あれは幼稚園バスを待つお母さんだったんだ」と知りました。

そして、やはり、私を見て「何してるんだろう」と思う人もいるんだなぁと懐かしく思います。

 

自分が当たり前のように過ごしている生活スタイルが、人それぞれまるで違い、同じ人間でも日々変わっていくことに改めて驚きます。

 

そんなことを考えた私の園バスエピソードですが、この絵本では幼稚園に行くために乗るのがバスでも自転車でもなく…まさかの船!

その設定だけでも興味をひく今日の絵本です。

 

園バスでも自転車でもなく…

まきちゃんは園ふねに乗って幼稚園に通っています。

その名も「とびうお号」。

大好きな園ふねがに乗って、幼稚園に向かう途中、困ったことが起きました。とびうお号は無事幼稚園に着けるでしょうか…

 

タイトルを読んだだけで、「ひがしちからってこないだ読んだよね?」

と、にーさん。

そうです、「ぼくのかえりみち」の作者の方です。

にーさんが意外としっかり聞いてくれていることに嬉しくなりました。

 

園ふねの道中は、魚に触ったり、おばあちゃんからトマトをもらったり、楽しいことがたくさんです。

こちらにとってはそれだけでも非日常の景色でわくわくします。

 

そんな中、絵本のなかでも非日常の事態が起き…

 

船が空を飛んだようなシーンは、本当のトビウオのようで息を飲みました。

気持ち良さそうに手を広げる子供たちに希望を感じます。

とても印象に残るシーンでした。

 

でも1人こわがっている子供が…

高所恐怖症の私ならこの子のようになるな、と思っていたら、ひめも「こわくない?大丈夫?」とあわあわしていました。かえるの子はかえる…

 

乗り物酔いする私は正直ごめんだけど、船で通うなんて、子供にとっては楽しそうですね。

 

園ふねで通う幼稚園は日本にあるのでしょうか?帰りはモーターで上るのかな…

橋の向こうから来る園ふねを待っている風景を描いた表紙からして、何かが始まりそうな希望に満ちている絵本です。

えんふねにのって

えんふねにのって

 

 

緊張するのはどうしたらいい?「ピアノはっぴょうかい」

こんにちは。

ひめとちびのおままごとは独特の配役、お母さんと猫なのですが、ひめが猫になり、「ニャー」と言っていたら、お母さんになったちびは「おかあさーん!」と言っていました。

それはお母さんの鳴き声?と思ったくるみです。

 

一昨日、ひめのピアノの発表会がありました。

ピアノを弾くのも好きで、可愛い服も好きなひめ。

幼稚園の劇の発表会ではリラックスしてクラスで1番ニッコニコで元気に踊っていたひめ。

 

そんなひめなので、てっきりピアノの発表会もノリノリで楽しむと思っていたのです。

 

ところが、2週間ほど前の入浴中。

急に泣き出したので訳を聞くと、

「はっぴょうかい、出たくない」と。

「どうして?」

「みんなの前でひきたくないから」

「緊張するから?」

「……うん」

 

その日からゆっくり気持ちを聞き出してみると、お辞儀をどうやってするのかなど、わからないことが多くて不安とのこと。

それからお辞儀まで含めて何度も練習して、少しは落ち着いてきたものの、

「ドキドキするのがイヤ」

とあまり乗り気ではない様子。

なので、練習する時以外はあまり話題にしないようにしてきました。

 

上がり症の私は気持ちがよくわかる。

 

何度思ったことか。

 

どうしてこんなに声が震えるんだろう。

どうして普段通りにできないんだろう。

どうにかして日頃の努力を認めてくれるシステムにならないのだろう。

テストの時も発表の時も面接の時も、いつも思いました。

 

緊張するのはみんな同じ。

いいところを見せようとするから緊張する。

場数を踏めば緊張しなくなる。

 

いろいろ言うけど、40年近く生きていても全然改善されないし、イヤだからやらなくなってますますできない私。

 

だから、痛いほどわかる、ひめの気持ち。

 

この絵本の子ねずみさんがひめのところにも来てくれたらいいのに。

そう思って読んだ絵本がこちらです。

その名も「ピアノはっぴょうかい」。

 

子ねずみさん、来て欲しい

今日はももちゃんの初めてのピアノの発表会。

胸がドキドキし始め、だいじょうぶ だいじょうぶと自分を落ち着かせるももちゃんの足元に小さな子ねずみがやってきます。

子ねずみに誘われ、子ねずみの発表会を覗いてみることにしたももちゃんでしたが…

ももちゃんの張り詰めた緊張感が和らいでいく様子に笑顔になってしまう1冊です。

 

初めのページのももちゃんの顔が、嫌だと強ばるひめの顔と重なります。

怒っているような恐い表情です。

先生の話も下を向いて集中できないももちゃん。

緊張が高まる様子が伝わってきます。

 

ももちゃんのドレスと頬だけが赤く、他の部分が白黒の絵にももちゃんのドキドキが浮き上がっているように見えます。

 

そんなももちゃんの所に1匹の子ねずみが自分の発表会を見に来て欲しいとお願いしにきます。

ももちゃんは子ねずみの所に行ってしまうのです。

ひめは「なんで行っちゃうの?本番間に合わなくなっちゃうよ」と心配な様子。

 

子ねずみの発表会の途中まで、ひめは本番に間に合うかどうかを気にしていました。

けれど、サーカスやダンスなど、何でもありの少し滑稽な子ねずみの発表会に夢中になるうちに、ももちゃんもひめも本番のことを忘れ、リラックスした表情が戻ってきます。

 

ももちゃんのピアノの発表会は大成功。

お母さんのコメントも素敵です。

 

緊張感をいい方向に変えられて上手くいく人もいますが、緊張し過ぎる人は、きっと忘れることがいいのでしょう。

自分が発表会に出ている事など忘れて、子ねずみを助けてはあげるくらいの気持ちで気楽に弾ければ…

 

一方、ひめの発表会はというと、間違えて一瞬頭が真っ白になるハプニングがあり、それでも無事弾き終えたひめを褒めちぎりましたが、次回出てくれるかどうか…。

 

上手く弾けて「発表会楽しい!」となることを期待していた私の想いは叶わず、失敗して悲しそうなひめに、ももちゃんのお母さんと同じコメントもできず、少し残念でした。

 

ひめにも子ねずみさんが来てくれれば良かったなぁ。

ピアノはっぴょうかい

ピアノはっぴょうかい

 

 

押してもダメなら待ってみよう。「わたしとあそんで」

こんにちは。

頬に付いたマスクの跡がなかなか消えないアラフォーくるみです。

 

昨日は幼稚園がお休みで、1日中ひめは家にいました。

私もちびも頻繁に咳が出るので、どこにも行けないし、家で遊ぶことに。

といっても家事を進めなければならない私は遊んであげる時間はなく、ひめはちびの相手をさせられるのでした。

ごめんね、ありがとう。

 

ひめ「ねえね、今日幼稚園休みだから、ずっと家にいるよ」

ちび「やったぁ!!」

大げさなほど喜ぶちびに、ひめもまんざらではなさそうです。

 

わがままで自由なちびに振り回されつつ、時には一緒に楽しみつつ、たまには威圧的に従えつつ、ちびに付き合って遊んでくれるひめはとてもありがたいです。

 

そして、ちびがお昼寝の時間。

1人でボールで遊んでいたひめは、「ママ一緒に遊べない?キャッチボールしたいなぁ」と言い、洗濯物も畳んでいた私は「うーん、ちょっと忙しいなぁ」と返します。

この時間にやるべきことをやっておかないと、後にどんどんシワ寄せが来て、お風呂までスムーズに進みません。

なんたってワンオペ育児。寝かしつけまで休む暇がありません。

 

「そうだよね…」と残念そうに退散するひめに、胸がちくちくします。

西原理恵子さんの「毎日かあさん」の言葉が降ってきます。

家事なんかしなきゃよかった
家なんてもっと汚くてよかった
洗たく物もためちゃえばよかった
食事なんか手作りすることなかった
あんなに抱っこして欲しがったのに

ちくちくちくちく…

 

私は今、とってももったいないことをしているんじゃないだろうか?

 

ひめはまたしばらくして、今度はより控えめに、「また、ママと遊びたくなっちゃったなぁ」とひとり言のようにつぶやきます。

 

なんて可愛いんだろ。

 

ということで、5分と決めて、キャッチボールしました。

躍り上がるほど喜んでくれて、とても幸せな時間でした。

(最後にもっと!もっと!となって結局もやもやしたまま終わることも多いのですが、すっきり楽しく終われました。)

 

1日に1回は子供1人1人と向き合う時間を作ってあげたい…

と真剣に思った1日でした。

 

さて、今日の絵本はそんなひめの様子を思い出してしまう、その名も「わたしとあそんで」。表紙の少女が印象的な絵本です。

 

押してもダメなら待ってみよう

天気の良いある日。

少女がバッタやカエル、うさぎなどと遊ぼうと走り寄っていきますが、みんな逃げていってしまいます。

誰も遊んでくれないので、女の子はしかたなく池のそばにこしかけて、水すましを眺めてじっとしていました。すると…??

ひだまりのような温かさを感じる1冊です。

 

前回の「さんりんしゃにのって」とも重なる、温かな日の風景です。

私自身が春を待ち望んでいるのかもしれません。

 

少女は強引に遊び相手を探しますが、誰も遊んでくれず、諦め、1人時間を楽しみ出すと、動物たちは自ら近寄ってきます。

 

警戒心の強い動物との間で本当に起こりそうな出来事ですが、人間との関係でも同じことが起こりますね。

「遊ぼう」と言い続けるより、じっとしている方が興味を引くこともあります。

 

最後のお日様の穏やかな笑顔に癒やされ、動物たちに囲まれた少女の嬉しそうな顔に思わずこちらまで幸せな気持ちになります。

 

「よかったね〜。何して遊ぶんだろうね」

とひめも穏やかに言います。

 

相手がいることは思い通りにはいかないけれど、焦らず待つことも必要、と教えられた気がします。

 

穏やかに微笑む太陽のように子供達の成長を待てる親になりたいものです。

 

皆さんも是非。

わたしとあそんで (世界傑作絵本シリーズ)

わたしとあそんで (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

もうすぐ春ですね「さんりんしゃにのって」

こんにちは。

子供からもらった咳+結膜炎になってコンタクトを入れられず、マスクとメガネをかけているせいで耳が痛いくるみです。

メガネはすぐ曇るし、早く解放されたい…。

 

さて。

ここのところ寒いし、誰かしら風邪をひいていて、用事がなければ外に出ない毎日が続いています。

インドアな私には願ったりなのですが、2歳児は外に遊びに行きたくて仕方ありません。

外で遊びたい気持ちが強くて、唯一の外出のチャンスである、幼稚園バスの送り迎えで、ちゃっかり三輪車に乗っていたりします。

 

ちびは三輪車が大好きです。

 

うちの三輪車は、にーさんが小さい時に買ったものなのですが、雨ざらしで置かれていたため、もうボロボロで、捨てようと思っていたものです。

が、予想外にちびが好んで乗るため、未だ捨てられません。

 

キャラクターもなく、茶色とベージュという地味な色。

当時はシックでおしゃれと思っていたのですが、今ではとにかく汚い、古い、パッと見壊れてそう、としか思えないそれを、ちびは偉く気に入って、嬉しそうに乗ります。 

 

そんなちびの大好きな三輪車、さらにちびが大好きなももんちゃんシリーズの作者の絵本が、今日の絵本です。

 

三輪車だけど、気分はバス

うららちゃんが三輪車に乗っています。

今日の気分はバスの運転手。

うららちゃんのバスはいくつもの停留所を通り、公園を巡りますが、誰も乗ってくれません。

けれど、終点に着き、帰りのバスが発車すると…想像力で三輪車遊びが更に楽しくなる絵本です。

 

可愛い帽子のうららちゃん。

三輪車に乗ってバスごっこ

これだけで、ちびとひめは惹きつけられます。

「帽子かわいい」「ひよこさんいた!」

小動物たちも登場し、目が離せません。

声をかけても逃げていく動物たち。

 

終点に着き、どうなるんだろうと見守っていると…

うららちゃんの発想に胸踊ります。

三輪車、そうやって使うのか!

 

さっきまで人気のなかったバスも、お客さんでいっぱいになり、にこにこ幸せ気分です。

みんなの笑顔にこちらも笑顔になれます。

 

発想次第で、遊びが広がることに改めて感心します。

 

うららちゃんという名前も、公園にたくさん咲いている花も温かい春の日を想像させます。

 

寒い中でも梅の花が咲いたり、日差しに春を感じるこの季節。

早く春になって、ちびもお外でたくさん遊べるといいな。

さんりんしゃにのって (うららちゃんののりものえほん)
 

 

ケンカするほど仲がいい??「いたずらコヨーテキュウ」

こんにちは。

普段は普通に話しているのに、チョコを渡す時にはにーさん相手になぜか緊張して「何て言って渡せばいいの??バレンタインデーのチョコだよって言えばいい??」と緊張していたひめが、可愛かったくるみです。

いつか家族以外の男の子にそんな風に緊張して渡す日がくるんだろうな。

 

そんなひめとにーさんですが、相変わらずケンカは多いです。

 

一緒に遊べばケンカになるとわかっているのに、懲りずにひめを誘うにーさん。

最近ひめは「にいにと遊ぶとにいにがすぐ怒るからやんな〜い」と断っていて、それもまたにーさんは気に入らず、「なんでだよ〜」と絡んでいきます。

 

あんまり大人げないので、「またケンカになるんだから無理やり誘わないよ!」と怒り口調で言うと、私とにーさんの口論が勃発。

 

それを見て、ひめが、「にいにに怒らないで!」と私を睨みます。

 

え…あなたはそっち側??

 

全く仲いいんだか悪いんだか。

 

ケンカするほど仲がいい、と言いますが、ケンカ相手の存在は良くも悪くも気になってしまうものですよね。

 

今日はすぐにケンカをしかける森の困ったさんのお話です。

 

いたずらばかりしていると…

いたずら好きのコヨーテのキュウはいたずらばかり。そんなキュウですが、ある日木の幹の中の虫を食べていると口が抜けなくなってしまいました。しかし、いつもいたずらをされている森の動物たちはたすけてくれず…。いたずらばかりしてると誰も助けてくれなくなっちゃうかも!?

 

ほとんどが白黒で少しの赤と緑。

優しい印象を与える絵です。

 

キュウは普段の悪行のせいで誰も助けてくれないどころか、ここぞとばかりにささやかな復讐を試みるものまで現れます。

うさぎの復讐が可愛いです。

 

なんだか意地悪そうに見えていたキュウですが、時が経つにつれ、弱々しくなり、素直に反省し始めると、可哀想になってきます。

そろそろ誰か助けてあげないかな…

 

そこへ現れたハイエナのロク。

キュウとは普段ケンカばかりしているロクですが…

私は、このハイエナのロクの顔がブサ可愛くて好きでした。

出てきた動物の中では圧倒的にロクが好き。

 

ひめやちびは小さいうさぎが好きみたいでした。

 

というより、ひめは、コヨーテ、ハイエナという聞き慣れない動物に少し戸惑っていました。

そうか、最初にもうちょっとゆっくり説明しないといけないな、と思いました。

「このキツネさんみたいなのはコヨーテっていう動物で、名前はキュウだよ。」と、説明した方がいいのかな…主人公だし。

 

絵本の読み聞かせでは余計な説明やクイズなどは進行の妨げになるので極力避けたいのですが、あまりに物語に入り込めなかったり、ストーリーの大切なところで意味がわからなかったりするとつまらないので、補足説明も時には必要だと思うのです。

そこら辺の加減が難しいです。

 

文章のリズムや雰囲気を含めた全体を受け取ってもらいたいので、なるべく読むだけにしたいとは思うのだけれど…。

 

まだまだ改善の余地のある読み聞かせです。

 

さて、絵本に戻って…。

いたずらばかりしていると誰も助けてはくれない、という教訓にも思えるこの絵本ですが、子供のようなキュウの成長の物語とも読めます。

 

自分勝手で周りに攻撃的だったキュウが、他者との関係のとり方を学んだこの事件。

因果応報ということだけでなく、ロクとの関係に温かい光を感じます。

 

ケンカするほど、意気投合した時の結束は堅かったりして。

うちの兄妹もそうだといいな。

いたずらコヨーテキュウ

いたずらコヨーテキュウ