3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

みいちゃんと一緒に深呼吸「はじめてのおつかい」

こんにちは。

やっぱりひめは「もう1日お泊まりしたかった!」と言いながら元気に帰ってきて、少しだけ淋しいくるみです。

 

これからもたくさんの初めてを経験して、どんどん外の世界に出ていくのでしょう。

 

子供の初めて、といえば、「はじめてのおつかい」というテレビ番組を思い出します。

ご存じの方も多いのではないでしょうか。

 

4歳前後の子供が初めて大人の付き添いなしで買い物したり、届け物をしたりするのを隠しカメラとマイクで撮影するという番組です。

 

私はいつも、自分の子供にやらせてみたいなぁ、と思いながら見ています。

 

特にひめは、1人になると空想の世界に入る子なので独り言が面白そうだし、姉妹で一緒に行けば、ハチャメチャなちびが間違いなく何かをやらかしてくれそう。

 

しかも、おつかいをするということは、ハプニングに対しての臨機応変な対応や他人とのコミュニケーション、貨幣経済への参加…などなどとても大きな社会経験になりそうです。

 

しかし、現実的には、テレビカメラでもないと、交通事故や誘拐、殺人…頭によぎり、子供だけでおつかいをさせることなど恐くてできません。

最近は、もたもたしたり、うるさいという理由で、暴力や嫌がらせを受ける可能性もあります…

(もちろん、子供の冒険を温かく見守って下さる方もたくさんいるでしょう。)

 

今日の絵本は、せめて気分だけでもはじめてのおつかいを味合わせてあげたい、という時にぴったりな絵本、その名も「はじめてのおつかい」です。

 

みいちゃんと一緒に深呼吸

みいちゃんはママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。自転車にベルを鳴らされたり、転んでしまったりしつつも、ようやく着いたお店では、お店の人に気付いてもらえません。みいちゃんは勇気を出して…。小さな女の子の気持ちがストレートに伝わってくる絵本です。

 

おつかいに出たみいちゃんはたくさんの気持ちを経験します。

友達に会っても楽しく遊んではいられない、自分には使命があるという誇らしさ。

転んでも挫けない責任感。

不安と振り絞った勇気。

無事に任務を遂行できた安堵と感動。

 

どれをとっても、子供の頃、一度は感じたことのある初々しい気持ちで、大人になって読むと、真っ直ぐで健気な気持ちに胸がぐっとします。

 

ひめは、終始みいちゃんと共に緊張した面持ちで絵本を見つめていました。

小4になった今も店員さんなどに話しかけるのが苦手なにーさんは、みいちゃんに気付いてあげないお店の人にイライラしている様子でした。

私はみいちゃんの勇気に拍手したい気持ちでいっぱいになりました。

 

読むと誰もが、一緒に深呼吸してしまうほどみいちゃんの気持ちに寄り添える絵本です。

 

それは、ストーリーの展開だけでなく、みいちゃんの表情が豊かで可愛らしく、とても細やかに描かれているからかもしれません。

 

我が子が表紙の表情をして親の元に戻ってきたら…と想像したらもうそれだけでウルッときてしまいます。

 

おつかいというのは誰かのためにすることだから、こんなにも心を動かされるのかもしれないですね。

 

子供たちも初めてのおつかい気分を味わえたのではないかと思います。

はじめてのおつかい(こどものとも傑作集)

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