たった1つの太陽が無数の太陽に「太陽をかこう」
こんにちは。
夕食の準備中、何か食べさせてとキッチンにへばりつくちび(ほぼ毎日)に、キュウリをあげてみたら満足してくれたので当分はキュウリでいこうと思ったくるみです。
学生時代、美術は得意でしたか?
私は何よりも苦手でした。
中学の時に真剣に作った作品の評価が最低で、その時に自信もやる気も失い、今に至っています。
今になって、育児の風景などをサラッと絵日記にでもできたら後で見返す時に楽しいだろうなぁ、と夢想しています。
実際描いてみると棒人間しか描けず…
絵が上手な人、本当に憧れます。
絵の才能はもう生まれ持った物なんだと諦めて生きてきましたが、努力していれば少しは違っていたのかな。
最近はそんな風に思ったりします。
というのも、ディズニーキャラクターなんてほとんど描けない私ですが、ミッキーの横顔だけは上手に描けるのです。それは、昔使っていたマグカップに描いてあった絵を何度も真似して描いたことがあるから。
つまり、うまい人の描いた絵をとにかく真似る。その繰り返しで見本がなくても描ける絵が増えていき、応用が利くようになるのかもしれません。
もちろん、最初から難なくできる人もいるのでしょうけど。
大人になって思うことは、全てのことにおいてそうなのかもしれない、ということです。
勉強ができない、体育が苦手、歌が下手…
そう思い込んでいたものも本気でやろうと思って時間をかければ満足できる程度にはできるようになるのではないか。
問題は、向き不向きでなく、そのことに情熱と時間をかけられるか、ではないのか。
よく「そんなこと自分だってやればできるよ」という人がいますが、"やるかどうかということ"こそが才能ではないでしょうか。
とはいえ、好きと思わなければなかなかやる気も起きないものです。
好きこそものの上手なれ。
つまりは、好きと思うことが才能、ということになるわけです。
子供たちには毛嫌いしたり、評価に惑わされたりせずに、好きなことを探してもらえたらいいな、と思います。
今日は、1番憂鬱な夏休みの宿題は絵日記の絵、というにーさんにも、科学的な入口から美術の世界へ誘ってくれるのではないかと選んだ絵本です。
どんな時代でもどこにいても
私たちの頭上に輝く太陽。はるか遠くでエネルギーを送り続けているその星を、昔から画家や科学者などたくさんの人々が描いてきました。あなたならどう描きますか?太陽の様々な描き方を紹介、提案してくれる絵本です。
前半は太陽の科学的な説明で、小さい子は退屈かもしれません。
ひめは脱落してにーさんと2人で読んでいました。
けれど、途中から文章も少なくなり、たくさんの太陽の絵になり、そこから興味を示したひめも再び参加しました。
偉人の描いた太陽、 顔の描かれた太陽、黄色い太陽、赤い太陽、丸い太陽、トゲトゲの太陽…
たくさんの太陽が登場します。
当たり前だけれど、どの時代の人も、どの国の人も関係なく、同じ太陽を見ているのだということに、改めて心が動かされました。レオナルド・ダ・ヴィンチも同じ太陽を見ていたのだなぁ。
そして、同じ太陽でもそれぞれ違った表現ができるということに、人間の面白みを感じます。
様々な絵の描き方の提案もしてくれ、読み終えると太陽を描いてみたくなります。
絵が好きなひめはさっそく、「描いてみる!」と言って何やらゴソゴソと作業を始め、なぜだか茶色い折り紙でたてがみがついたライオンの頭のような立体の太陽を作っていました。(描いてはない。自由!)
にーさんは終始ふーんという感じでした。
(何を感じたのかなぁ)
大人も楽しめる1冊です。
理不尽とうまくやっていく「そんなことって、ある?」
こんにちは。
桜の花に気分が上がるくるみです。
春休み。いかがお過ごしでしょうか?
うちは家で過ごすことが多いのですが、1日家にいると目立ってくるのが兄妹喧嘩。
朝からずっと顔を合わせていると、それだけ頻繁になり、聞いているこちらも嫌気がさしてきます。
だいたいがお兄ちゃんが少し大人になってくれれば済む問題。
少しの我慢で妹に喜ばれたり、母親から賞賛されるならその方がお得じゃないのかなぁ、と思うのですが、彼なりに譲れないものがあるのかなかなか簡単ではないようです。
にーさんからすると「少しの我慢」ではないのかもしれません。
私自身は2人兄妹の下なので、上の気持ちはわからないのですが、確かに上の子ってわりと分が悪いことが多い気がします。
自分のことばかりみてくれていた両親をある日突然下の子によって奪われ、玩具をとられても髪を引っ張られても「まだわからないから許して」なんて言われる。
一緒に仲良く遊んでいたのに気に入らないと急に泣き出されて、譲らないといけない雰囲気になっている。
下の子は自分が怒られているのを見て上手く立ち回ってなぜだかあまり怒られない。
うちの場合、にーさんとひめは4歳違うので、できることが全然違います。
ただ、それは大人の視点で思うことであって、子供の視点ではそんなに変わらないと思っているのかもしれません。
もしくは違うのはわかっていても認めたくないのでしょうか。
下の子には優しくしないといけない。
わかってはいるけど…
なんで僕ばっかり??
そんな思いをたくさんしているんだろうなぁ、というのを日々感じます。
私もできる限りにーさんを立てたり、公平に扱うようにしているのですが、にーさんは公平ではなく平等に扱われたいようで、なかなかこの不満を満たすことができていません。
今日はにーさんが感じているそんな不平等さを体験できる1冊です。
そんなことだらけなのです
おじいちゃんの発案でジョギングに行くことになった一家ですが、みんなで走っていたはずが、次々と脱落していき…。そんなことってある?男の子のため息が聞こえてきそうです。
この絵本、1番遠くまでしっかり走りきった男の子が理不尽を強いられるというお話です。
にーさんは大いに感情移入して読めたようです。
「可哀想すぎるだろ」と言っていました。
そんなことってある?と不満の男の子ですが。
そうだなぁ、意外と人生はそんなことだらけかもしれません。
みんなが同じコースで同じルールで競い合うわけではないのです。
哀しいかな、産まれ持ったものからして違います。
理不尽を受け入れて、うまくやりくりしていくのが人生かもしれません。
確かにこのレースの結末はあんまりだとは思います(笑)
頑張れ、お兄ちゃん。
絵本では、そんな不平等レース後に家族みんなで紅茶を飲む姿があり、なぜだか妙に癒やされます。
兄妹喧嘩後に仲良く遊ぶ我が子を見ているようでした。
そんなストーリーもさることながら、描かれている昭和の風景に昭和生まれはノスタルジックな気分になれます。
アドバルーン!……などなど。
また、干している途中だった洗濯物が干し終わっていたり、往復で変わる背景も間違え探しのようで楽しい1冊です。
みなさんもぜひ。
短いけれど強烈な印象を残す「ねこガム」
こんにちは。
両サイドからすり寄ってくる娘2人に、寝苦しさを感じているくるみです。
外は暖かく、春らしい陽気に心踊りますが、外出するとどうしても抱っこの機会が増えるため、なかなか子供たちを遊びに連れて行けないヘルニアワンオペ育児です。
インドアでなんとか時間をもたせるしかないということで、今日は折り紙でケーキをたくさん作りました。
思いの外楽しかったけれど、けっこう疲れました。
うーん、春休みはまだこれから。
どうなることやら…
さて、今日の絵本は子供たちも満足のこの絵本。
え!?
クチャクチャ風船ガムを噛んでいる男の子。プーと大きな風船を作ります。やがて、その風船がネコの形になり…
赤ちゃん絵本のようなサイズ感と短さに油断していると、奇想天外な展開に「え!?」と驚かされます。
にーさんは「そうきたか!」と展開を楽しみ、ひめは展開はあっさり受け入れ、顔を真っ赤にしてガムを膨らます男の子の様子が面白かったようです。
2人の反応を見ていて、『意外な展開』というのは「だいたいこうなるだろう」という予想ができてこそ、生きるものなのだということに気付きました。
「だいたいこうなるだろう」という予想ができないということは、どんな展開も想像できるということ。
子供の発想が豊かなのはこのせいかもしれません。
大人の頭が固くなるのは、たくさんの経験から物事を傾向化して、未来を予測できるようになるからこそでしょうか。
一方ちびは、男の子を見て、「パパ!」と連呼していました(笑)。
大人も楽しい驚きを感じられる1冊だと思います。
あるあるは悩みを解消する「いっさいはん」
こんにちは。
春休みが始まり、昼飯のメニューに悩まされるくるみです。
みなさんは悩みがある時、どうしていますか?
パートナーに相談する。
友達に相談する。
親に相談する。
専門家を訪ねる。
専門書を読む。
1人でただただ悩む。
いろんな解決方法があり、ケースバイケースではありますが、育児で悩んだ時、私がよくやる解決方法は、
とりあえずググる
です。
同じ育児とはいえ、育児経験は人それぞれなので、誰かに相談してもわかってもらえず、余計にストレスがたまることも。
そんな時はネット上で同じような悩みを抱えている人の質問やブログを読みます。
解決方法が書いてなくても、「わかる!そうなの!困っちゃうよね!」と思っているだけで、なぜだか「私も頑張るか〜」と気分が晴れてきます。
私はこの方法にかなり助けてもらいました。
ネットのある現代社会に感謝です。
共感することは、人を安心させたり、元気付けたり、楽しませたりするものです。
今日はそんな共感を呼ぶ、子育てあるあるが詰まった絵本。
愛すべき生き物 いっさいはん
「 きらいな たべものが でてきたら ぜったいに くちを あけない」「はこが あったら とりあえず はいる」などたくさんの育児あるあるに共感すること間違いなし。1歳半の生態を描いた1冊。
赤ちゃんの愛くるしさを残しつつ、幼児の好奇心や運動能力が顔を出し始める1歳半。
まだ言葉も少ない彼女らは、本能のまま、気の向くままに生きているように見えます。
この絵本ではそんな1歳半の、「わたし、悪気全くありません。」と言いたげなほんわかしたお顔のツヤツヤ髪の女の子が、いろいろな場面でいろいろやってくれます。
客観的に見ると何でも可愛く、全然許せちゃう不思議。
個人的には、寝癖隠しの帽子もとっちゃう、のと、片付けに興味はないけど片付いている物には興味を示す、という所がツボでした。
目元だけしっかりメイクして血色悪い唇のままマスクして外出したら、まんまとマスクをとられた私。
そうそう、こういうこと!思い出してニヤっとしちゃいます。
にーさんもひめも「これ、ちびやってる!」「ちびの方がひどいよね〜笑」と盛り上がっていました。
育児では、その子らしさや多様性の大切さについて深く考えさせられます。
例えその子しかしないような困ったことをしても、そのままを受け止め、対応を考えるのがその子らしさを尊重するということ。
そうは言っても、他の人と共通点を見つけて悩みを消化させたり、あるあるネタで盛り上がれるのも育児の楽しさだったりします。
我が子にはオンリーワンでいて欲しいけど、あんまり人と違うと不安になる親心。
何事にも相反することが混在するものです。
どちらかに偏ることなく、バランスをとることが大事なのです。
この絵本にはあるあるをたくさん描いてあるのですが、何この変な縫いぐるみ…と思ってしまう歯とナメクジのような2つのおもちゃが出てきます。それがオンリーワン要素かな。
子供がいる人はあるあるを楽しめて、子育てを終えた人には懐かしさを感じさせ、子供がいない人には1歳半という怪物がどんな生態なのかを知ってもらえる1冊だと思います。
昔から引き継がれるリズム遊び「おしくらまんじゅう」
こんにちは。
年中さんも終わり、ひめの幼稚園生活があと1年になるのが寂しいくるみです。
夏のような日があったかと思ったら、また真冬に逆戻り。雪が舞った今日。
体調管理に頭を悩まします。
寒くなると体をくっつけたくなるようで、ちびはにーさんにすり寄ってテレビを見ていました。
子供の体温は高いので、私もついつい暖を取るためにくっつきたくなります。
今日はそんな寒い日におすすめの1冊。
昔から引き継がれるリズム遊び
おしくらまんじゅう おされてなくな
2つのおまんじゅうがおしくらまんじゅうをしています。間に挟まれる、おまんじゅうやこんにゃく、なっとう…おされてどうなっちゃう??
おしくらまんじゅうのフレーズの繰り返しや、こんにゃくの表情や動きに子供たちは心奪われていました。
ちびだけでなく、上の2人にも楽しい絵本でした。
最後の展開もわくわくします。
それにしても、おしくらまんじゅうや、花いちもんめ、だるまさんがころんだ、など、たくさんの遊びが引き継がれるものですね。
教えてないのに、学校や幼稚園で覚えてきたりして、忘れていた記憶の底から掘り出されて懐かしいです。
この前はにーさんが
いかりや長介あたまはパー♫
とジャンケンしていました。
いかりや長介も知らないくせに、引き継がれるものなのだなぁ、と不思議な気持ちになりました。
みんなで楽しめる1冊です。
イースターってなんだろう?「うさぎのだいじなみつけもの」
こんにちは。
ちびがいて病院には行けそうにないので、花粉症の市販薬を買ってきたくるみです。
とうとう花粉症になったと認めてしまった…。
無念です。
花粉症には辛い春ですが、桜咲き、他の植物も芽吹き、動物たちが眠りから目覚め、人々にとっては別れや出会い、始まりの季節。胸踊る季節です。
今日はそんな春の喜びを感じる絵本です。
イースターってなんだろう?
友達が欲しいうさぎはふくろうの話を聞いてうさぎがたくさんいるという「イースター」へ友達を探しにいきます。なかなかみつからないイースター。うさぎは無事イースターに辿り着くことができるでしょうか
友達を探すうさぎくん、途中悪天候にも見舞われ、なかなか見つけられません。いつものようにひめが泣きそうになるかと思いきや、全然平気でした。
なぜならこのうさぎくん、本当のひとりぼっちではないのです。
うさぎくんの近くにはいつもねずみくんの姿が。
この2人のつかず離れずの関係が何だか可愛くて、苦難のページもほのぼのとした空気感なのだと思います。。
優しくて繊細な森の絵もとても温かく、最後に迎えるハッピーエンドも穏やかな喜びに満ち溢れています。
ところで、うさぎの探しているイースターってなんでしょう?
最近日本でも耳にする機会が増えたように思います。詳しくは知らなくても、イベントを示す言葉ということは知っているのではないでしょうか。
何も知らずに場所だと勘違いしてしまったうさぎくん。
そんなうさぎくんのキャラクターも表情もとても愛らしいです。
イースターが何なのかもあとがきで勉強できます。
春が来る今の季節に是非。
- 作者: シャーロットゾロトウ,ヘレンクレイグ,Charlotte Zolotow,Helen Craig,松井るり子
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まるでショートムービー「ZOOM」
こんにちは。
ここ数年この時期に目が痒く鼻水が止まらない日があり、風邪だと言い張っていたのが、今年はいよいよ毎日辛く、現実を受け入れなければと思うのですが、それでも認めたくないくるみです。
小さい頃読んだ絵本を覚えていますか?
私は定番の日本の昔話やグリム童話を読んでもらった記憶があります。
ストーリーがあって、絵があって…、といういわゆる普通の絵本しか記憶にはありません。
仕掛け絵本、絵探し絵本、科学の絵本、写真集のような絵本、言葉遊びの絵本…たくさんあるというのに。
母のセンスなのか、ここ30年で絵本が進化したせいか、私の記憶がいい加減なのか。
子供が産まれて絵本を手にとるようになり、一口に絵本と言っても、本当にいろいろなジャンルがあることに驚いているのですが、今日の絵本も衝撃を受けた絵本です。
ズームアウトしていく視点
始まりは ニワトリのトサカ。ページをめくると少し離れたところにズームアウトしてニワトリの顔が現れます。ページをめくってさらにズームアウト。今度はニワトリを見ている子供の姿が。サプライズもありつつ、どんどんズームアウトしていき、ついには地球を飛び出します。自由なまなざしの冒険へいざ。
この絵本、左ページはずっと真っ黒で右ページだけに絵があります。そして、字は全くありません。
この時点でもうただ者じゃないぞ、という感じ。
読み聞かせというより、めくり見せ、です。
子供たちも最初は何だ何だ、という雰囲気。
けれど、わかってくると、もう次のページが見たくてたまらない。
理屈屋のにーさんは「残りのページ数からするとこれもまだ…」などとブツブツ言いつつ、ワクワクして見ていました。
私は、ズームアウトしていく世界と 漆黒の左ページのせいか、望遠鏡を覗いている気分だったのですが、最後まで読んでみるとドローンが頭に浮かんできました。
ドローンがどんどん空へ上がっていき、最後は宇宙へ飛び出していく。
まるでショートムービーのようです。
実際は宇宙に飛び出せるこんなドローンなんてまだ存在しないと思うので、絵本だからこその演出です。
これがドローンもなかった頃に作られた絵本だなんて、本当に人間の想像力に感動させられます。
さらに、この絵本、最後から逆に読んでズームインしていくと、また違った感覚が味わえます。
引いた視点と寄った視点。
日常でもふと思い出して、想像のドローンを飛ばせるようになります。
大人にもおすすめの1冊です。
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