3つのたねに絵本の水を

日々思ったこと、子育てエピソードと共に、3人の子供たち(にーさん(中1)ひめ(小3)ちび(年中))に読み聞かせた絵本を1冊ずつ紹介しています。

相手を想う気持ちに終わりはない「おかえし」

こんにちは。

ホームベーカリーの羽根が見当たりません。誤って生ゴミと一緒に捨てちゃったのかもしれません。

あの小さな部品がないだけで、この重たい箱型の機械があっても何にもできない…

鍵とか水筒のパッキンとか、小さいくせに、なくなると致命的な物の存在が恐いくるみです。

 

さて。

皆さんはプレゼントをもらうのが好きですか?

 

うんうん、嬉しいですよね。(勝手に^^;)

誕生日にクリスマス、サプライズ、お土産、ホワイトデーに出産祝いなどなど…

贈るのも贈られるのも嬉しいものです。

 

けれど、実をいうと私にとって、嬉しいのと同じくらい、苦手なことでもあります。

 

というのも、お返ししなきゃいけないかな、お返しのプレッシャーを与えちゃったかな、などと考えると、素直に喜べないのです。少し重たい気分になることもあります。

なんてこじれてるの、私って…(泣)

 

私の母は、お返しにうるさい人で、「もらったんだから返さないと」「あの人には前にお祝いをもらっているから…」「あの時あげたのに何にもないわ」などと言っているのをよく聞いてきました。

 

一方、私はというと、とにかく忘れっぽくて、抜けているので、お返しするのを忘れることもしばしば…

 

その度に罪悪感に苛まれるので、いただくこと=お返しのプレッシャーという思考回路ができているのです。

 

これって私だけでしょうか?

 

思えば、結婚式での引き出物や、新婚旅行のお土産、出産祝いの内祝い、バレンタインデーなど、日本にはお返しの文化が根付いているように思います。他の国と比べてどうなんでしょう?

 

本来なら、感謝の気持ちを表すはずのものなのに、そのせいで心から感謝できないって、本末転倒もいいところ。

どうにかしたい心の動きの1つです。

 

個人的にはお返しなんてなくなってしまえばいい、と思います。

 

気持ちがある時に贈る、お返しを期待するような贈り物は贈らない、いただいた物に対してはその場で精一杯の感謝を示す、という方がシンプルで相手に負担もかけない気がするのです。

いただいたことをきっかけに、私も贈りたい!と思って贈り物するのはもちろんいいのですが…(それがお返しっていうものなのでしょうけど)

 

お中元やお歳暮などの文化がなくなりつつある昨今では、人々はこんなところで立ち止まらず、良いバランスで自分らしく贈り物ライフを楽しんでいるのかもしれませんね。

不器用な私はうまいバランスがわかりません。私も早く抜け出したいっ!

 

いただいたからお返ししないと…

という心理をとっても可笑しく、可愛く、物語にした絵本があるので紹介します。

 

エンドレスおかえし

 タヌキの家の隣に引っ越してきたキツネのおくさんは、タヌキの家へイチゴを持ってあいさつに行きます。すると、それをもらったタヌキのおくさんは何かお返ししなくちゃと家の中を見回し…。さあ、キツネとタヌキのお返し合戦の始まりです。小さい子供も物語で笑える楽しい絵本です。

 

お返しのお返しをするキツネのおくさんに、

お返しのお返しのお返しをするタヌキのおくさん。

それに対して、お返しのお返しのお返しのお返しを・・・

いつまでも続くお返し合戦。

そろそろ終わるのかと思いきや、待って!そんな大切な物まで!

 

ひめは最後まで静かに聞いていましたが、読み終わって、

「変なの~(笑)面白い、もう1回読む!!」

と気に入っていました。

 

最後の最後まで、ただ相手のことを想って贈っている様子のタヌキさんとキツネさんがとぼけているけれど、心優しく純粋で微笑ましいです。

 

似たもの同士、最後にはすっかり仲良くなっています。

 

お返しなんてなくなれば、なんて導入で書いておきながら矛盾していますけど、お返しという形から絆が生まれることもあります。

相手を想い、お返しをする、というのはお返しの素敵なところ。

どんなツールでもいい面はあり、バランス良く使えば人生は豊かになる、ということですかね。

キツネさんたちが、“お返し”をバランス良く使った...かは疑問ですけど(笑)

 

わかりやすい物語展開は、幼稚園児でも楽しいと思います。

最終的にどうなるか、をどこで予想できるか、この辺は年齢に寄りますね。

広い年齢層で楽しめる絵本だと思います。

おかえし (こどものとも傑作集)

おかえし (こどものとも傑作集)