人のいいところ、言葉にして教えてあげよう「ぼくはなきました」
こんにちは。
ふとカレンダーを見て、あれ、2019年ももう9月なのか!と驚いたくるみです。
さて。
私は元JUDY AND MARYのYUKIさんが好きなのですが、彼女が昔、「何か1つ自分の誇れるとこを見つけてバリバリって見せていけば生きていける」みたいなことを言っていたのが印象に残っています。
それを聞いて私は思いました。
確かにそうだ!
自分の好きな所。得意なこと。人とは違うところ。
1つ見つけて、それを生かすことだけを考えれば生きやすいだろうな。
本当にその通り!
と。
でもね…
その何か1つが何なのかがわからないんだよ…。
速い足、
1つだけ抜群に優れた教科、
生まれてからずっと大好きで続けている趣味、
など…
これといった何かを持っている人ってどのくらいいるのだろう。
私は、自己肯定感があまりなく、他の人と比べて秀でているところなど見つけられず、さらには、優柔不断で好きなことさえも絞ることができませんでした。
そんな私が、ぶつかった大きな壁は就活です。
就活は、正に自分の誇れるところを見つける作業です。
自分に向いている職場を探す。
自分の長所を見つけて、アピールする。
自分には何ができるのかをプレゼンする。
私が大学卒業した頃、世は正に就職氷河期と呼ばれるまっただ中でした。
試行錯誤し練った案を、緊張でうまく伝えられず、落とされる。
伝えられなかったから落ちたのか、伝えられても落ちたのか…
まるで自分の長所なんてない、もしくは長所があったとしても役に立たない、と言われているような気になり、落ち込む。
そんな日々でした。
私のいいところってどこなの?
泣きたい。
今日の絵本は、そんな当時の心境を思い出した絵本です。
その1つが見つけられない
学校で、参観日に自分のいいところを書いて発表することになりました。ところが、いくら考えても思い出すのは友達やお母さんのいいところばかり。「ぼくは いいところが ありません」泣きそうになりながらそう言ったとき、先生は…。自分探しをする全てのひとに生きるヒントをくれる絵本です。
なにかひとつに自信があれば、それだけで生きていける
と帯にあります。
YUKIさんも言ってた通り、やっぱりそうなんですよね。
けれど、その1つを見つけるために主人公のぼくは悩みます。
どんなに考えても、人のいいところばかりが浮かんできて、自分のいいところは1つも浮かびません。
そして、とうとう先生に助けを求めます。
主人公のぼくが泣きそうになりながら先生に訴えるところで、その絞り出した想いにじんときてしまいました。
ぼくは いいところが ありません
子供にそんな想いまでさせて、いいところをアピールさせる授業ってどうなんだろう、とさえ思います。
わざわざ言葉にしなくても、誰にだっていいところはあるのに。
そもそも、「いいところ」という、良い悪いで評価をすること自体が、人格を尊重することに反しているのではないのか…などなど、
反発心が芽生えてきます。
要は、悩み苦しむぼくが可哀そうなのです。
でも、現実的には人生でいつかはぶつかることです。
自分のいいところを明確にわかっていた方が、生きていく上で断然生きやすいのです。
小さいうちに考えておいた方がいいのかもしれません。
追い詰められたぼくに、先生は優しく、ぼくのいいところを教えてくれます。
そこで、はたと気付きます。
自分のいいところを見失っている時、誰かに教えてもらえるのはいいな、と。
こんな風に仰々しく教えてもらわなくても、日常的にたくさん褒め合っていればいいんだ、と。
自分では気が付かなくても周りが気づくことってたくさんあります。
「私はあなたのこういうところが好き」と普段から言っていれば、言われたことの中から自分で納得のいく誇れるところを見つけられるかもしれません。
こんな風に迷いなく、子どものいいところを本人に教えてくれるような先生に、我が子が教えてもらえるといいなぁ。
学校が好きになるシリーズというだけあって、素敵な先生が描かれています。
にーさんが習ってきた先生もわりとこんな感じの先生でした。先生とは人のいいところを見つけることができる人が向いていそうですね。
なんて思ってないで、 親の自分自身がもっと子どもにいいところを言ってあげたらいいんですよね。
明日から、意識してもっと言葉にしてみようかな。
ぼくはなきました: 学校がもっと好きになるシリーズ4 (学校がもっとすきになる絵本シリーズ 4)
- 作者: くすのきしげのり,石井聖岳
- 出版社/メーカー: 東洋館出版社
- 発売日: 2019/04/04
- メディア: 大型本
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