所有することが全てではない「ましろとカラス」
久しぶりの更新になってしまいました。
こんにちは。
夕食前に干し芋を食べたがるちびに、「ごはんが食べられなくなるから今はダメだよ」と言ったら、「おいもたべなくてもごはんたべないから、おいもたべさせて。」と驚きの反論をされたくるみです。
さて。
いつの間にか桜の花も満開。春ですね。
寒がりの私はいまだに靴下を2枚履いていますが、優しいパステルカラーに惹かれる今日この頃です。
ところで、みなさんは、素敵だなと思う服を着ていますか?
パステルカラーのTシャツや、夏のショートパンツに、ノースリーブのマキシワンピース、サロペット…
雑誌などで見ると素敵なのですが、身長が低い子供体型の私にはどれもいまいち…。
大きな柄や、大きな飾りのピアスも、印象の薄い塩顔の私には、全然似合いません。
着こなしている人を見ては、ああいいなぁといつも羨ましく思います。
そんな私でも、以前友達に、「そんなスニーカーが似合っていいなぁ。私が履くと似合わないんだよね」と言われたことがあり、自分以外の人もそれぞれあるんだなぁと思いました。
その人が身につけているから輝いて見える、みたいなこと、ありますよね。
今日はかわいい音のする鈴を持っているこやぎと、その鈴が欲しくなってしまうカラスのお話です。
手に入れなくてもそばにいれば…
真っ白なこやぎのましろは首に鈴をつけています。カロロンカロロン、いい音のする鈴。その音に惹かれ、鈴が欲しくなったカラスは、ましろが断っても毎日交換できそうなものを持ってやってきます。ところがある日、なかなかカラスが来なくて…。ふたりに芽生える友情が微笑ましい絵本です。
初めは少し迷惑そうだったのに、途中からカラスとのやりとりを楽しんでいるましろの無邪気さ。
毎日あれやこれやといろいろな物を見つけては、交換して欲しいと持ってくるカラスのひたむきさ。
カロロンカロロン、と軽やかな鈴の音。
とても愛らしい世界観を持っているお話です。
偶然にも、とうとうカラスが鈴を手にしたとき、鈴はましろの首で鳴っていたような素敵な音で鳴りません。
羨ましいと思って手に入れた物が自分に合うとは限らない、ということでしょうか。
物でなくてもそう。仕草、言葉、仕事、周りの人達、等でも、その人だからこそ輝くものがあります。
そして、例えばましろの鈴のように、鈴の音が好きならば、鈴を手にするのではなく、ましろのそばにいる、という選択肢もあるのだなぁ、と思いました。
なんでも所有すればいいわけではないのですよね。
自分に合うのか、使いこなせるのか、何に惹かれているのか、を見極めることが大事なのかもしれません。
ひめは、大事な鈴を失ったましろを心配して、ハラハラしていました。
とにもかくにも、悲しい出来事が起こって欲しくないひめです。
ちびは可愛い絵が気にいったようで、ましろに「かわいい!」と一目惚れしていました。
跳ねている様子は本当にキュートです。
どうなるんだろうと引き付けられるストーリーと可愛い世界観が素敵な絵本です。